「新型コロナ災害緊急アクション」活動報告会 “コロナは災害”このままでは支援崩壊も

2020年6月17日

パルシステムは6月12日(金)、東京・千代田区の参議院議員会館で開催された「『新型コロナ災害緊急アクション』活動報告会」に参加しました。生活保護申請や外国人支援、労働相談などさまざまな活動が報告され、新型コロナウイルス感染拡大の深刻な影響が語られました。

給付対象でも知らされない外国人

緊急アクションは、非正規雇用者やネットカフェ難民、学生、障がい者などへ労働相談や住宅支援などを実施する32団体が参画し、開催しました。パルシステムの生活相談などを担う(一社)くらしサポート・ウィズも参画団体のひとつです。会場は、座席間の距離を取りながら開催されたものの、テーブルが足りないほどの参加者が集まりました。

募金を呼びかけている「緊急ささえあい基金」の報告では、4月の給付開始から6月5日までに351件、527人へ一時金を給付し、なかでも外国人が280件、456人を占めていることが発表されました。支援団体からは「入国管理施設に収監され感染防止のため仮放免された人たちは、働くこともできず収入確保の手段がありません」「特定定額給付金の対象者でも、日本語が理解できず給付金の存在さえ知ることができない人がいます」などの報告がありました。

新型コロナは災害「避難者は保護」

生活保護申請の支援では、自治体が受付を違法的に拒否する事例が多数報告されました。なかには三重県内から各地の自治体窓口で隣地までの交通費を渡して追い返され、東京までたどり着いた困窮者までいるといいます。相談件数も急増しており「このままでは支援側も疲弊する『支援崩壊』が起きかねない」との懸念も示されました。

報告団体のひとつ、(一社)つくろい東京ファンドの稲葉剛代表理事は「新型コロナウイルスは災害です。大地震や洪水で避難する人に住居を確認することは人道的な問題です。同様に“被災者”を保護しようとしない自治体の姿勢に疑問を感じます」と話しました。

パルシステムグループでは、2008年の「年越し派遣村」を契機に、生活困窮者への支援活動に取り組んでいます。

新型コロナ災害緊急アクションでは、「新型コロナウイルス:緊急ささえあい基金」を募集しています。募金はそれぞれの支援団体を通じて、住まいを失い行き場のない人への宿泊支援や小口現金給付などに活用されます。

反貧困ネットワーク「新型コロナウイルス:緊急ささえあい基金」

 

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