学生やシングルマザーなど2千人分を超える食品を提供 食品通じ「ひとりじゃない」を伝えます
2020年5月27日
パルシステムは5月21日(木)から23日(土)にかけて、生活困窮者への支援活動に参加し、のべ2200人分の青果やパンなどの食品を提供しました。神奈川県厚木市では、学生を対象にアルバイト情報も提供しました。
厚木では想定上回る680人の学生
神奈川県厚木市は、NPO法人Heart34(ハートみいよ)と協力し、新型コロナウイルスの影響でアルバイトができなくなっている学生の生活を支えるため、食品を無償で提供しました。提供は5月21日(木)から23日(土)までの3日間、Heart34事務所前で行われ、初日は194人の学生が訪れました。その後も学生同士のネットワークによって情報が広がり、3日間でのべ680人に提供しました。想定していた人数を大きく超えていて、用意した食品が不足して買い出しにいくこともありました。
食品の提供と同時に、パルシステム連合会や地元のパルシステム神奈川ゆめコープで募集している物流施設のアルバイトを案内しました。学生からのアンケートでは、多くがアルバイトの収入をなくし、生活に困窮していることが分かりました。
新宿や池袋に439人 フードバンクへ1千食
5月23日(土)には、新宿の都庁前の「新宿ごはんプラス」には179人、東池袋中央公園でNPO法人TENOHASHI(てのはし)が実施する生活困窮者支援活動に260人が訪れ、青果とパンを提供しました。参加者は食品を受け取ったほか、希望者を対象に医師による健康相談や生活相談も行われました。
そのほか、上野や浅草地区を中心に活動している一般社団法人あじいるや、フードバンクやフードパントリーを実施するセカンドハーベスト・ジャパンへ調味料や飲料など計1,070食分を提供しました。これらも生活に困窮している家庭へ提供されます。
増え続けるSOS「とにかく生き抜こう」
パルシステムグループでは、2008年の「年越し派遣村」を契機に、生活困窮者への支援活動に取り組んでいます。青果専門会社の株式会社ジーピーエスやパン製造の株式会社パルブレッドを通じ青果やパンなどを提供しています。配送業務を受託する株式会社ロジカルも物資の運搬などに協力しています。
物資提供を受けた一般社団法人あじいるの荒川朋世さんは「食品を提供する家庭からは『学校が休校になり食費がたいへん』『誰にも頼れず孤独だった』などさまざまな声があります。行政の支援も届かないなかで、私たちのような小さな団体に行き着いてSOSの声を出してくれた方たちです。活動を通して『とにかく生き抜こう』『困ったときは支え合おう』というメッセージも届けています」と話しました。
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