府中と新宿、山谷で生活困窮者450人へ食品を提供 仕分けで発生する予備分を活用しています
2020年5月18日
パルシステムは5月15日(金)から17日(日)にかけて、生活困窮者への支援活動に参加し、のべ450人へ青果やパンなどの食品を提供しました。物資の提供と同時に生活や医療の相談会も行われ、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた多くの人々が支援を受けました。
学生やシングルマザーの影響が深刻
東京・府中市へは15日(金)、「府中緊急派遣村」の活動に参加する支援団体へ130人分を提供しました。府中緊急派遣村では月2回、生活保護世帯や学生、路上生活を送る人々などへ食品を提供し、生活相談を受けています。
活動にかかわる前川浩子さんは「生活保護申請に関する相談は、例年の4倍に膨れ上がっています。昼夜のダブルワークで働くシングルマザーは、夜の仕事がなくなったことで収入が半減しています」と話します。地域の大学に通う学生も半数以上がアルバイトを見つけられず、経済的な影響も深刻になっています。
生活に不安を抱える相談者は増加
新宿の都庁前で毎週実施している「新宿ごはんプラス」には16日(土)、各種相談窓口やSNSなどで活動を知った170人へ食品を提供し、医師による健康相談や生活相談も行われました。台東区の隅田公園山谷堀広場では17日(日)、一般社団法人あじいるが主催する支援活動に協力し150人へ提供しました。あわせて健康や生活に関する相談のほか散髪や針灸なども提供されていました。いずれも今後の生活を心配する相談が増えており、新型コロナウイルス感染拡大による影響が顕在化しています。
パルシステムグループでは、2008年の「年越し派遣村」を契機に、生活困窮者への支援活動に取り組んでいます。青果専門会社の株式会社ジーピーエスやパン製造の株式会社パルブレッドを通じ青果やパンなどを提供しています。配送業務を受託する株式会社ロジカルも物資の運搬などに協力しています。
青果を提供する専門会社、株式会社ジーピーエスの島田朝彰常務は「提供する青果は組合員へ届ける際にどうしても発生する予備分です。これまでも子ども食堂などに活用しており、産地の生産者も喜んでくれています」と語りました。
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