『森・里・川・海でつながる、私たちの暮らし-流域-』オンライン学習会を開催しました
2023年9月27日
パルシステム連合会は9月8日(金)、東京・東新宿本部で『森・里・川・海でつながる、私たちの暮らし-流域-』オンライン学習会を開催。約180名の参加がありました。森・里・川・海でつながる私たちのくらしについて学び、豊かな自然を守るために私たちができることを考えました。
開会にあたりパルシステム連合会環境委員会・古家滋子委員長(パルシステム山梨理事長)は、「当たり前になりがちですが、私たちの暮らしは、たくさんの自然の恵みによって支えられています。私も自然の恵みに想いを馳せながら、参加したいと思います。この学習会が、皆様にとってなにか気付きや行動を起こすきっかけになりますことを願っております」と挨拶しました。
基調講演
はじめに、鳥取大学准教授で今年度パルシステム連合会環境監査委員を務められている大元鈴子さんより「流域とは?-食を考える新たな視点-」というテーマで基調講演がありました。
今、流域が着目される理由や、距離ではなく関係性の短縮を示す「知産知消」の考え方※、ローカル認証の事例として、アメリカのコロンビア川流域でサケに安全な河川環境を守るために、農業やその他の活動をサケに安全なものにするサーモン・セーフの認証基準を流域の範囲で行う取り組みなどについて伺いました。
※距離の近さにあまりこだわらず、地面の「地」という漢字を「知る」に変えた「知産知消」を使い、関係性の近さをより大切にする考え方。
パネルディスカッション
後半は水ジャーナリストの橋本淳司さんをファシリテーターにお迎えし、約70分間のパネルディスカッションを行いました。
パネリストには、利根川流域を生産・活動拠点とするパルシステムの有機生産者である、ちば緑耕舎杉田さん・吉植さん、くらぶち草の会和田さん、日本自然保護協会で全国の自然を守る活動をされている三好さんをお迎えし、それぞれの活動紹介や上流から下流への水の流れのお話、自然災害と流域の関係性、などについてディスカッションを行いました。
近年は自然災害が多く発生し自然の脅威を感じることもある一方で、私たちの生活は自然の恵みや、つながりによって成り立っています。流域の水、土、動植物は互いに作用しあっており、森・里・川・海と親しみ、知ること・知って備えることが災害への脅威を和らげることにつながることを教えていただきました。
「踏み出そう パルシステムの環境・エネルギー政策 パルシステムが目指す自然共生社会にむけて」
最後に環境委員会・渡邊たかし事務局長(地域支援本部長)よりパルシステムが今年3月に策定した「環境・エネルギー政策」を基にまとめを行い、「1人の100歩ではなく、100人の1歩を積み重ねていくことで豊かな社会を作っていけるのではないか」と話しました。
全体を受けて
大元さんより全体を受けての感想をいただき、パルシステムの取り組みについても再評価をいただきました。作る人・食べる人という一方通行ではなく双方向性を考えることが大切で、流域についても同様だとコメントをいただきました。
閉会にあたり、連合会環境委員会・西内良子副委員長(パルシステム埼玉常任理事)は、「私たちの暮らしにおいて、森・里・川・海は非常に重要な役割を果たしてくれています。きれいで豊かな自然環境を未来に残すためにも、今身の回りにある自然に思いを馳せ、つながりを意識した暮らしをすることがとても大切だと感じました」と挨拶しました。
※2023年12月23日までの期間限定公開です。
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【9/8 オンライン企画】『森・里・川・海でつながる、私たちの暮らし -流域-』ウェビナー開催<募集終了>
●パルシステムグループ「環境・エネルギー政策」リーフレット