参加人数14万8,782名 ウクライナ人道危機緊急募金結果報告(社会貢献活動レポート|2022年7月)

2022年7月29日

たくさんのご協力ありがとうございました

今年2月24日に始まったロシア軍のウクライナへの軍事侵攻。パルシステムはこの危機に対し、3月4日に緊急声明を発するとともに、組合員に向けて募金を呼びかけました。3月21日から4月15日の間、注文用紙やインターネット注文を通じて行われ、上記の通り、多くの方のご協力を得ることができました。

募金の寄付先については、避難を余儀なくされた人々の尊い命と人権を守る活動団体を選択し、5月9日~20日に各団体に寄付・贈呈しました。募金は医療支援や食料支援に活用され、いずれかの政府の支援や、武器・兵器の供与に使用されないことを事前に確認しています。

ロシア軍との攻防戦により破壊されたウクライナ・キーウ(キエフ)州のようす
©2022ADRA

組合員から集まった思いを6団体に託しました

一般社団法人ピースボート災害支援センター………… 3,339万5,013円

ウクライナを出て、当面の居住地が確保できても、それで終わりではありません。言語が異なるため就業や教育も容易ではなく、抗がん剤治療が必要な患者の支援や、心に傷を負った人々へのサポートも必要です。現地支援団体と協力するなかで「人こそが人を支援できる」ことを実感する日々です。戦禍を逃れた人々のくらしを支えるためにも、最前線で取り組み続けます。
事務局長 上島 安裕さん

運ばれた支援物資にパルシステムロゴが見えます。©ピースボート災害支援センター

認定特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan)……… 3,339万5,013円

ウクライナ西部の修道会に身を寄せる約80人の母子をはじめ、近隣の村々への避難者、地域住民へ、食料や衛生用品、子ども服、医薬品などを届けています。モルドバでは親子が安心して過ごせるよう遊び場を開設。子どもたちが「子どもらしく」過ごせたり、母親同士が情報交換したりする場に。私たちの活動はみなさまからの寄付に支えられています。引き続き、関心を寄せていただけたら幸いです。
支援事業部 モルドバ事務所駐在員 平出 唯さん

認定特定非営利活動法人ADRA Japanアドラジャパン……………3,339万5,013円

みなさまからの寄付は、刻々と変化する状況への対応にたいへん役立っており、命をつなぎ、笑顔を取り戻すあらゆる支援活動に活用させていただいています。今後は、教育や生活環境の再生をめざす長期的な課題にも取り組む必要があります。活動報告はブログで行なっています。今後も関心をもち続けていただけたら心強いです。
事業部 緊急支援担当 プログラム・オフィサー 小出 一博さん

特定非営利活動法人国連UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)協会 2,226万3,342円
公益財団法人日本ユニセフ協会 2,226万3,342円
日本赤十字社 2,226万3,342円

問題の解決にはまだまだ遠く、引き続き様子を知ることが大切です。各団体の活動を公式サイトでチェックしてください。

会員生協でも独自の取り組みを行っています

パルシステム福島

ウクライナ避難民の受け入れを行う支援団体へ50万円を寄付「パルのはこ」の仕組みを使って農業をしたいというウクライナ避難民のために、福島県二本松 パルシステムの商品を提供市で農家を借り受けた支援団体(※)へ寄付を行いました。3月の地震で家が損壊しているため、その改修費用の一部として充てられます。※ウクライナ難民人道支援基金ふくしまキャンプ

木村 真三さん(写真左 獨協医科大学国際疫学研究室福島分室 室長)や佐々木 道範さん(写真中央 浄土真宗大谷派 真行寺 住職)の支援のもと避難されてきたオリガさん(写真右)は、二本松市で農業に従事しながらくらしています。

パルシステム神奈川

神奈川県内に避難してきた50世帯程度の避難民に対し、「パルのはこ」の仕組みで支援。おもに食料を毎月1回、送っています。商品選定は、日本在住のウクライナ人の方の協力を得ながら、メッセージも添えて届けています。

“わかりあう”心の広まりが組合員のくらしを守ることにつながる
今回の募金は予想を超える数の方々にご参加いただき、大きな額を集めることができました。組合員の関心の高さを感じます。そのなかで「なぜパルシステムが海外の戦争に関わるのか?」といった疑問の声が挙がったのもまた事実です。
まず、誤解のないようにしたいのが、支援先は生活インフラが破壊され、住む場所を離れざるを得なかった人々であるということ。「パルシステム2030ビジョン」のなかで「わかりあう」〈平和〉を掲げ、平和を脅かす戦争や核兵器のない社会づくりをめざすという考えに基づいています。ひいてはそれが組合員のくらしを守ることにつながるのです。
慎重に議論を重ねて支援先を決め、武器・兵器の供与に使用されないこと、現地での支援の様子を定期的に報告してもらうことを約束しています。10月には支援先からの報告会も行う予定です。
現状※では、ウクライナを出られるのは女性と子どもに限定され、男性はウクライナ国内にとどめられています。戦闘長期化のなか、さまざまな情報が行き交いますが、現地情報とくに当事者の声を聴くことを大切にし、必要な支援と情報発信を継続してすすめていきます。
(※6月16日現在)
パルシステム生活協同組合連合会 常務執行役員 高橋 宏通さん

*ページの内容は2022年7月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合があります。 あらかじめご了承ください。