パルシステムがつくった主婦でも入れる「就業不能保障保険」(社会貢献活動レポート|2012年12月)

2012年12月1日

病気やけがで一時的に働けなくなったとき、ちょっとした金額のお金が必要なときがあります。パルシステムでは2010年から、就業不能保障保険「はたらく力」の募集を開始しました。就業不能保障保険とは、一時的に働けなくなった際に給付金が支払われる保険商品です。入院だけでなく自宅療養も対象となるほか、職業として認められにくい主婦や、持病のある人でも加入できる「敷居の低さ」も特徴のひとつ。商品を取り扱う「共生ネット少額短期保険株式会社」は、パルシステム連合会や大地を守る会、グリーンコープ連合などが出資する会社で、共済がカバーしきれない分野に対応することをめざしています。「はたらく力」は、組合員の「困った」を「たすけあい」の力で応援します。

共生ネット少額短期保険専務(2012年9月取材当時)江川 健一さん

自宅療養でも給付金支払い
主婦でも定年後でも加入可能

「はたらく力」は、保険料が年間7700円の「3000円コース」の場合、就業不能になると1日あたり3000円が最大265日給付されます。「給付金が少ないと思われるかもしれませんが、所得税の課税水準である年収103万円を基に設定したものです」(江川さん)。年収の103万円を365日で割ると、2822円。そう考えれば、家計の補助的な役割は充分に果たせる金額だとわかります。

フルタイムで働く人は、収入の3分の2を受給できる健康保険(国民健康保険は除く)の「傷病手当金制度」と組み合わせて活用すれば、月収30万円の場合で収入の約9割が補われることになります。また入院のみならず、医師の指示による自宅療養であれば、その原因が病気、怪我を問わず、治療期間は給付の対象になります。

加えて、パート勤務の主婦はもちろん、専業主婦、ボランティア活動をしている人も加入できる点が特徴。「現金収入がなくても働いている人であれば大丈夫。64歳まで加入できるので、定年退職しても、何らかの形で働いていれば対象になるんです」。

専業主婦に代表されるように、実際に現金収入がなくても働いている人は少なくありません。高齢者介護の現場では、介護保険制度があっても家族の協力は必要不可欠です。子どもの学校行事へ主体的にかかわっていれば、フルタイムの仕事を続けながらでは厳しくなります。そして、生協の組合員活動もそのひとつです。地域活動に参加する組合員は、少なくありません。

現在の共済では、所得がなければ加入できません。こうした人たちがもし、けがや病気で活動できなくなったら……そんなときに、就業不能保障保険が役に立つのです。「急に動けなくなると、何かと費用が発生し、その金額を無視できなくなるときがあります。そんなときにぜひ活用してほしいですね」。

保険会社はパルシステムも出資
生産者と消費者が支えあう制度を

「はたらく力」を取り扱う共生ネット少額短期保険(共生ネット保険)は、2008年、大地を守る会によって設立され、2009年から事業をスタートさせました。大地を守る会は、パルシステムと同じく、できるだけ農薬や化学肥料の使用を減らした農業を推進し、〝顔の見える産直〟を産地と築いてきた団体。「生産者と消費者が互いに助け合える新しいかたちはないか」と模索するなか、経済的な支援の枠組みとして共済事業が浮上しました。

しかし、時代は共済制度を悪用した事件が相次ぎ、社会的な問題となっていました(下記コラム参照)。その影響から生協や農協などが行う共済事業も、保険業の規制とあわせる法整備が進み、消費生活協同組合法(生協法)をはじめとする関連法が次々と改正されていきました。2009年にパルシステム共済連合会が設立されたのも、そのためです。こうした制度見直しのなかで政府が認めたのが「少額短期保険」という形態でした。

「みんなが少しずつお金を出し合い、どんな人でも、何かあったときに助け合う『相互扶助』の『広く浅い保険』を作れることが、少額短期保険の強みです」と、共生ネット保険の江川健一専務は説明してくれました。

声にこたえた商品づくり
めざすは「保険の産直」

「めざすのは『保険の産直』です。小さな保険会社だからこそできる、利用者の声にこたえた商品を作っていきたいですね」と江川さんは将来のビジョンを語ります。

「はたらく力」はそもそも、医療保険の特約の1つでした。「それをパルシステムの役職員共済会から『独立できないか』と相談を受けたのがきっかけだったのです」。さまざまな事情から、役職員共済での取り扱いは実現しませんでしたが、今度はパルふれあいサービスから「組合員向けに商品化できないか」との話があり、「はたらく力」として誕生したのです。

「保険とはいっても、“お互いが助け合う”という精神は共済と同じ。急に介護が必要になったとき、現金でなく介護サービスを提供することで迅速に対応できたり、医療保険と家財保険をセットにしたりなど、いろんな助け合いの形にチャレンジしていきたいと考えています」。

組合員でなくても加入できる保険事業だからこそ、消費、生産、フルタイム、パート労働など、さまざまな人が参加できる「広く浅く助け合う形」を、これからも模索していきます。

 

「少額短期保険」とは?

2006年、法的根拠のない共済組合が破たんした「オレンジ共済事件」などが社会的な問題となりました。こうした「無認可共済」の加入者保護を目的として保険業法が改正され、受け皿として位置づけられたのが「少額短期保険」です。
一般的な生命保険、損害保険との違いは、文字通り「少額」「短期」の商品に限定されているところ。たとえば、通院や入院(重度障害を除く)で支払われる給付金は80万円以下、保険期間も生命保険は1年まで、と定められています。
その代わり、免許制ではなく登録制だったり、生命保険と損害保険の両方を取り扱えたりと、事業を開始、運用しやすい制度となっています。少しの保険料を多くの人が支払うことで、ちょっとした「困った」のときに「助かる」保険を作れることが特徴です。ユニークな例では、ペット保険を専業で行っている会社もあります。

※パルシステムが取り扱う共済事業は、消費生活協同組合法に 基づき事業を行っています。

「はたらく力(ちから)」のお知らせ(※)にご協力を!

「就業不能保障保険 はたらく力(ちから)」はパルシステム組合員向けのオリジナル商品、いわばPB商品ですが、みなさんご存じですか?現在、『びぃあらいぶ』での紹介だけということで、組合員さんの認知度が低いのが現状です。
配送や営業のご担当のみなさんから『びぃあらいぶ』の掲載時やホームページを、ひとことお知らせしていただけるとありがたいです。よろしくお願いします!

※この商品を販売するには、少額短期保険募集人資格の取得が必要です。おすすめ活動はできません。「お知らせ」のみとなります

*本ページの内容は2012年12月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合があります。 あらかじめご了承ください。