エネルギー基本計画策定で要望 若い世代にも参加の機会を
2024年5月17日
「ワタシのミライ」 会議体の委員構成なども指摘
パルシステム連合会が実行委員団体として参加する「ワタシのミライ」は5月16日(木)、東京都千代田区の衆議院第1議員会館で「第七次エネルギー基本計画に市民の声を!記者会見イベント」を開きました。エネルギー計画策定を国民的議論とすることなどを求めた要望書を政府へ提出するとともに、将来を担う若い世代が政策決定に関与できるよう訴えました。
積極的な再エネ導入など6項目
要望書は「持続可能な再エネ100%と公正な社会を実現する新しいエネルギー計画を求めます」として、岸田文雄首相、齋藤健経済産業大臣、伊藤信太郎環境大臣など5人あてに提出しました。
要望事項は全6項目で、エネルギー政策見直しにおける公正かつ透明な国民的議論を求めたほか、積極的な再生可能エネルギー導入による脱炭素の実現、それにともなう経済構造転換で見込まれる雇用や地域支援などの支援策も基本計画へ盛り込むことなどを求めました。
「産業優先で生活置き去り」
イベントでは、10代から20代にかけた若い世代を中心に、要望事項の詳細と現状の問題点を提示しました。なかには「気候変動の被害を受ける将来世代として、国会での参考人発言を希望しましたが、認められませんでした。未来に希望を持てるような世の中に変えてほしいです」「気候変動の被害はすでに発生していて、政治に参加できない若者も少なくありません」などの発言がありました。
エネルギー基本計画の決定プロセスにも問題が提起され「第6次エネルギー計画」を例に、複雑な意思決定プロセスや、男性と高齢、産業関係者に偏った主要会議体の委員構成などの指摘がありました。大島賢一龍谷大学教授は「これらの政策決定はトップダウンで国民参加がなく、市民の生活に対する議論がなされていません。若者はじめ市民による問題提起から、社会を変えていく行動が必要です」と語りました。
パルシステムグループからは、西村陽子・パルシステム東京常任理事が、要望事項の一部を説明しました。そのうえで「私の子どもと同じ世代の志と行動力に感銘を受け、活動に参加しています。未来への責任、地球への責任を押し付けるのではなく、将来を担う世代と一緒に考えていける社会を作りましょう」と呼びかけました。
要請全文はこちらをご覧ください
https://watashinomirai.org/20240516_ikensyo/