恩納村美ら海産直協議会総会を開催 サンゴ植樹が17万匹以上の魚のすみかに
2015年5月28日
パルシステムが恩納村のもずく生産者、メーカーと進めている「サンゴの森づくり」で、サンゴ植樹によって17万匹以上の魚が育まれていることが分かりました。5月15日(金)開催の恩納村美(ちゅ)ら海産直協議会の総会で報告されました。
サンゴにすむ魚たち
沖縄県の調査から算出し報告
パルシステム生活協同組合連合会(11会員・会員総事業高1,963億10百万円/会員生協の組合員総数141.7万人)と沖縄県恩納村漁協、井ゲタ竹内、恩納村で構成する恩納村美(ちゅ)ら海産直協議会は5月15日(金)、第7回総会を開き、2014年度活動報告や2015年度方針などを承認しました。
そのなかで、サンゴ植樹による生態系への影響は、恩納村漁協の比嘉義視さんから報告がありました。沖縄県が2013年に発表した「サンゴ礁保全再生事業研究報告書」によると、恩納村前兼久沖、万座沖で採集したサンゴ30群体を調べたところ、33種841個体の魚類を確認することができたそうです。
産直協議会ではこれまで、6,300本のサンゴを植え付けており、県調査を基に推計すると、活動によって17万7千匹の魚が育まれていることになります。比嘉さんは「サンゴの植え付けによって多くの魚が棲み込み始めていて、今後ますます多くの魚たちがすむことが予想されます」と話しました。
報告する比嘉さん
パルシステムの「サンゴの森づくり」
パルシステム連合会は、オリジナル商品「恩納もずく」などを生産する恩納村漁協と食品メーカー株式会社井ゲタ竹内、地元行政の恩納村とともに産直協議会を設立し、2009年からサンゴの森を守る運動に取り組んでいます。
サンゴは沖縄の海の生態系の要でもあり、もずくの養殖にとっても必要不可欠です。しかし近年、地球温暖化による海水温の上昇やオニヒトデの大発生に伴う食害などにより、サンゴ礁が大きな被害を受けています。産直協議会では、サンゴの植え付けや産直交流活動などを通じ、サンゴを中心とした「里海づくり」に取り組み、海の多様な生態系の保全を進めています