ついにパーム油で! 持続可能性へ第一歩 コロンビア・テケンダマ社と産直提携

2019年10月31日

パルシステム連合会は2019年10月28日(月)、パーム油を対象にコロンビアの産地、テケンダマ社と産直提携の調印式を開催しました。パーム油はショートニング原料としてオリジナル商品のパンの材料などに使用されます。

ターボン・オーガニック・ジャパンのデイビッド・リンコン社長(左)と当会辻常務

まずはパンのショートニングから

パーム油をめぐっては、20世紀後期から原料のアブラヤシを栽培する農園の大規模な開発が進みました。主産地であるインドネシアやマレーシアでは、森林伐採による深刻な生態系の破壊や、農園で働く労働者の権利侵害などが問題になっています。

パルシステムでは、持続可能性に配慮した生産をしているパーム油への切り替えの検討を進めています。すでにグループ会社の(株)パルブレッドでは、製造するオリジナル商品のパンでテケンダマ社のパーム油を原料としたショートニングへ切り替えを始めています。

テケンダマ社で製造されたショートニングは、部分水素添加をせずに精製していることから、トランス脂肪酸の含有が1%未満に抑えられています。パルシステムでは、オリジナル商品以外にも使用を呼びかけており、今後採用される予定です。

バナナの産直産地と同グループ

テケンダマ社は「エコ・産直バナナ」産地のひとつであるサマリア社のグループ会社で、新たな森林を切り崩すことなく農地を再利用しながらパーム農園開発を進めています。「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、森林火災ゼロ、人権侵害ゼロ」のスローガンを掲げ、自然の循環を生かした農法を実践しています。

オーガニックの農園3つを保有するコロンビア・テケンダマ社(ダーボングループ)

「産直の哲学に共感しました」

調印式に出席したテケンダマ社のグループ日本法人、ターボン・オーガニック・ジャパンのデイビッド・リンコン社長は「パルシステムからの視察を受け入れた際、産直4原則をはじめとする考えを聞き、その哲学に共感しました。これから良好な関係を築いていきましょう。コロンビアで待っています」とあいさつしました。

パルシステム連合会の辻正一常務執行役員は「パルシステムの産直活動にパーム油産地が加わることは非常に意義があります。コロンビアは遠いですが、組合員の期待にこたえながら交流を深めていきたいと思います」と話しました。

パルシステムのパーム油問題への取り組み

今年8月、パルシステムの商品担当などが現地を訪問し視察、生産者と交流しました