予約登録米 2012年産の受付がスタート 「作る」と「食べる」が約束するからお互い安心

2012年5月24日

パルシステム連合会は5月28日(月)から、2012年産の予約登録米受付を開始します。指定の銘柄を収穫から1年間、定期的に届けます。米の需給がひっ迫した東日本大震災直後も登録した全世帯へ届けることができました。消費者と生産者が約束するからこそ成り立つ制度です。

きっかけは1993年の大凶作

予約登録米は、1993年の冷害による米不足を契機に、1995年に開始したパルシステム独自の制度です。通常は、田植え前の段階で産地と1年間の契約を結び、登録者分を優先的に届けます。

パルシステムが取り扱う米は、すべて産直産地で生産される産直米です。さらにその多くは「コア・フード」「エコ・チャレンジ」(※)基準で栽培されます。化学合成農薬や化学肥料にできるだけ頼らない環境保全型の米づくりは、売れ残ると慣行栽培と同じ価格で売らなければなりません。予約登録米は生産者のリスクを軽減し、生産者を応援する制度にもなっています。

予約登録米

※「コア・フード」「エコ・チャレンジ」の栽培基準
コア・フード:農薬(除草剤・殺虫剤・殺菌剤)および化学肥料不使用の有機(JAS認証)もしくはそれに準じた栽培/エコ・チャレンジ:栽培米の基準=農薬、化学肥料の使用を慣行栽培の2分の1以下に削減し、かつパルシステムが独自に定める「優先排除農薬」「問題農薬」の不使用を実現した栽培。

震災の混乱でもすべて届けました

東日本大震災では、物流網の寸断などから首都圏地域でも食料品が不足する事態が発生し、特に主食である米は、長期にわたり品薄の状況が続きました。こうしたなか、パルシステムは震災後も一貫して予約登録米に登録していた組合員全員に対し、米を供給することができました。

当時は、予約した銘柄が物流センターに届かなかったり、届いても計画停電の影響で仕分けできなかったりする事態も発生しました。予約とは別の産地、銘柄、精米(無洗米など)ではありましたが、産直産地からの協力により米を調達し、代替品として届けました。

「トキを育むお米」などが新たに加わりました

予約登録米の取り組みは、組合員のみなさんからご理解をいただき、年々登録者数は増加しています。2011年産の予約登録米は、登録者数が前年比106.5%の17万2,596名となりました。これはおよそ25万人分の年間消費量で、米の作付面積で計算すると約3,100haとなり山手線内側(約63平方km)の半分に相当します(※1)。

2012年産米は、新たに「トキを育むお米(エコ・佐渡こしひかり)」(※2)「エコ・産直発芽玄米岩手ひとめぼれ」が加わりました。また、栽培する米は土壌検査(東日本地域のみ)と玄米検査を実施します。パルシステムの米のガイドラインは1kgあたり10ベクレルです。

※1=年間消費量は農林水産省「食料需給表」(2009年概算=1人あたり58.5kg)より算出。作付面積は、農林水産省「作物統計」(10aあたり522kg)を基に算出。
※2=「トキを育むお米(エコ・佐渡こしひかり)」は、トキの生息環境を保全する取り組み(ビオトープ作りなど)に対して1キロ当たり約10円が支援金として生産者支払われます。

詳しくは以下をご確認ください。
パルシステムの放射能対策

2012年産予約登録米取扱一覧