「みんなで考えよう!気候変動のこと、私にできること」オンライン学習会を開催
2021年12月14日
パルシステムは12月10日(金)、オンライン学習会「みんなで考えよう!気候変動のこと、私にできること」を開催しました。国立環境研究所の気象学者、江守正多さんを招いた講演のほか「家庭の省エネ」や「再生可能エネルギー」をテーマにしたグループセッションを通じ、私たちにできる地球温暖化対策を考えました。
人権問題でもある気候変動
「みんなで考えよう!気候変動のこと、私にできること」には、パルシステムの組合員や役職員など311人が参加しました。
基調講演「どうすればいい?気候変動と私たちにできること」では、気候変動の予測とその影響、今後求められる政策などについて学びました。講師の江守さんは、国立環境研究所の地球システム領域副領域長で、2021年8月に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発表した第6次報告書の主執筆者でもあります。
IPCCの報告書は、地球温暖化に対する人間活動による影響を「疑う余地がない」と初めて断定しました。温暖化は、記録的な高温や大雨の多発を引き起こすだけでなく、水資源不足や農業被害、生態系破壊などのリスクも上昇するといいます。発展途上国や将来世代がより深刻な被害を受けることになり、江守さんは「気候変動は人権問題でもあります」と話しました。
世界では、再生可能エネルギーの導入加速が焦点となっています。江守さんは日本国内の現状について「気候変動対策に対して日本人は、省エネなど『がまんする』認識が高いですが、そうではありません。制度や技術の革新にとどまらず、産業革命や奴隷制廃止レベルの『世界観の変化』が必要です」と解説。喫煙環境やコロナ禍対策など、身近な事例から「化石燃料文明卒業」へ向けた社会変化の必要性を強調しました。
グループセッションは、2テーマに参加者が分かれ、パネルディスカッション形式で報告と意見交換がありました。「自然災害が増えれば物価は上昇?家計を守るために電気を選ぼう!」パルシステムでんきに電力を供給するしずおか未来エネルギーパルシステム電力が、市民参加型再生可能エネルギーの導入事例を報告。「省エネで光熱費が年間約6万円節約?!知らなきゃ損、お家の省エネ術」は、環境省から担当者を招き、ライフスタイル見直しのヒントを紹介しました。
パルシステムでは、持続可能な社会の実現を目指して活動し、事業活動や組合員家庭における省エネルギーの推進、脱原子力発電運動、地域と協同した再生可能エネルギー普及活動に取り組んでいます。
江守さんも制作に参加した「気候変動アクションガイド」(fukko_design、PDF)