「選ぶ」で変わる地球の未来 プラスチックをみんなで削減

2019年6月5日

パルシステム連合会は5月28日(火)、東京・新宿区の本部事務所で、パルシステムPB商品のメーカーを招き、第1回「ほんもの実感!」くらしづくりアクション連続講座を開催。メーカーとともに取り組んできたプラスチック削減の実践が報告されました。

報告者のみなさんとパルシステム関係者

国内唯一、容器包材全般の削減に着手

パルシステムは、一人ひとりの選択でよりよい社会や自然環境を次世代へ引き継ごうと、「ほんもの実感!」くらしづくりアクションに取り組んでいます。安全・安心な商品づくりとともに数年前から、現在大きな問題となっている容器包材のプラスチック削減を製造メーカーとともに進めてきました。

本講座ではパルシステムの取り組み、およびPB商品メーカーのみなさんから削減の経緯や実践、効果について報告があり、パルシステムグループの組合員や役職員など109名が参加。また、8生協に動画配信し95名が視聴しました。

まず、パルシステム連合会商品開発本部副本部長・西田隆より、パルシステムでは「削減目標のほかに、3カ年計画や期間を設けています。商品の容器包材全般の削減に着手しているところは国内になく、これがパルシステムのこだわり、使命」と述べました。また今月9日、容器包材メーカーの協力の下、取引先メーカーと削減プロジェクトを立ち上げ、ノウハウの共有などオールパルシステムで取り組むことを表明しました。

「プラスチック削減プロジェクト」が設立会議を開催 持続可能性の追求へ――メーカー、流通、生協がひとつに|2019年5月20日

メーカーの努力を利用に結びつけ、削減につなぐために、商品利用がプラ削減につながるような組合員参加のしくみや、広報、マークの包材表示など検討していることも報告しました。

また本講座は、毎年取り組んでいる「環境キャンペーン」のキックオフとしており、6月からの取り組みについて環境活動推進課が紹介しました。

続いて、連合会産直開発課の産直たまご担当より、モウルドパック導入の経緯やプラスチック削減の貢献度が1年間の利用に換算し年間321.69トンにもなることなど、わかりやすく紹介されました。

作り手の努力に見合う、消費の姿勢を

パルシステムのPB商品メーカーからは、㈱ニチレイフーズ、佐藤食品㈱、千葉県漁連、共生食品㈱の各担当者が、商品の容器包材、トレー等の削減や代替え品開発、環境の取り組みについて、それぞれ具体的な実践や試行錯誤、苦労などエピソードも交え紹介しました。いずれもパルシステムの呼びかけを真摯に受け止めていただき、「削減した商品を選択し、毎日の生活でおいしく食べてもらうことがオールパルシステムのプラスチック削減の輪を広げることにつながる」ことを強調していました。また、この取り組みが自社のほかの商品でも削減につながったと報告がありました。

最後にパルシステム連合会常務執行役員の髙橋宏通が、国連の掲げる持続可能な開発目標(SDGs)のひとつ「つくる責任、使う責任」に触れ、「メーカーや生産者の削減努力の一方、私たち使う側はそれを受け止めることが大事です。包材の変更・開発は、工場やラインを変えるなど、大きな設備投資が必要になる場合があります。消費者も暮らし方や商品の接し方をあらためて考え、その努力に応えつつ使う責任があるのではないでしょうか」とまとめました。