「除去土壌の再生利用方針の再考を求める意見」を提出 生活空間には不使用を 開かれた合意形成は不可欠

2019年3月11日

パルシステム連合会は3月11日(月)、原田義昭環境大臣へ原発事故で発生した除染土の再生利用方針に対する意見書を提出しました。国民に開かれた議論に基づく合意形成と、一般市民の生活空間への不使用などを求めます。

環境省は、2016年6月、膨大な量の福島県内の除染土を減らすため、8千ベクレル/kg以下の除染土を道路などの公共工事で再利用する方針を示しました。2017年4月には、想定される用途先として公園を含む緑地の造成を追加し、徐々に用途先を増やしています。実証実験事業は、南相馬市、飯館村、二本松市において実施または計画されています。

実証実験を実施する周辺住民からは、反対意見も出ています。一方で飯館村からの要望(2017年11月)を受けて環境省が除染土の再利用を検討してきた経過があり、2018年6月、環境省はさらにその用途を、園芸作物などを植える農地の造成にも再利用する方針を決めました。食用作物の農地には現在のところ想定されていません。

意見の要旨は次の通りです。
1.前提として、被災地域はもとより全国民に情報を公開し合意形成を徹底すべきです。
2.一般市民の生活空間に使用するべきではありません。
3.原子炉等規制法と放射性物質汚染対処特措法の整合を早期に図るべきです。

パルシステム連合会が提出した意見全文は、別紙の通りです。

「除去土壌の再生利用方針の再考を求める意見」への意見全文