中国陝西省洋県より政府訪問団が来訪 トキを介した環境保全と交流を約束

2018年10月22日

パートナーシップで地球環境の保全に貢献

新潟県佐渡市でのトキ放鳥10周年記念式典に合わせ、トキの生息地として有名な中国陝西(せんせい)省洋県の人民政府訪問団が訪日し、10月17日(水)に当会を来訪しました。

洋県人民政府の杜県長(中央右)、野々山副理事長(中央)、渋澤専務理事(左)、太田常務執行役員(右)

今年5月、日本、中国、韓国、ロシア4カ国のトキ保全活動関係者が集まる「朱鷺国際フォーラム」が中国漢中市の洋県で開催されました。パルシステムは、商品を通じた保全活動が評価され「朱鷺賞」を受賞しており、10月14日(日)に新潟県佐渡市で開催されたトキ野生復帰10周年の記念式典への出席にあわせ、来訪が実現しました。

県長の杜家才(ドジャサェイ)さんはじめ政府関係者13名の訪問団を迎えた副理事長の野々山理恵子(パルシステム東京理事長)は「トキを介してみなさんとお会いできてうれしいです。地球環境を守る運動の象徴としてトキがあり、今後も同じ地球に住む仲間として力をあわせていきたいです」と歓迎しました。

続けて専務理事の渋澤温之が「ほんもの実感!」くらしづくりアクションに代表される、生産者や消費者1人ひとりによる小さな行動の積み重ねから、お互いが助け合い、資源循環型で持続可能な社会を実現しようという呼びかけについて紹介しました。

佐渡島でのトキ保全活動はそのひとつであり、2008年から片野尾(かたのお)地区の生産者たちと産直関係を結び、2009年には野浦地区を加えて『トキを育むお米(エコ・佐渡こしひかり)』の取引を続けていることに触れました。環境と地域振興を意識した『トキを育むお米(エコ・佐渡こしひかり)』は現在、数量限定で年間約3万点、およそ100t(玄米ベース)を供給しています。

こうした活動が評価され、昨年「ジャパンSDGsアワード」で「SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞」を受賞したことを挙げ「SDGsの17番目、最後に掲げられた目標は『パートナーシップで目標を達成しよう』です。トキが絶滅の危機から脱するためには、さらに広く深いパートナーシップが必要です。洋県のみなさまとも、今後さらにパートナーシップを深め、地球環境の保全に貢献したい」と、今後について展望しました。

杜県長は「パルシステムを訪問させていただき光栄に思っています。みなさんの生産、生活、生態に対する持続可能な考えや事業活動は、たいへん勉強になりました。洋県では有機農業・産業の発展を掲げており、今後も販売や加工で協力関係を築いていきたいです」と期待を寄せました。

訪問団のみなさんと再会を約束

 

環境保全型農業で作られた「トキを育むお米」

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