「3.21さようなら原発全国集会」開催 1万2千人の思いは身をさす雪にもゆるがない

2018年4月5日

パルシステムは3月21日(水・祝)、東京・渋谷区の代々木公園で開催された「―いのちを守れ くらしを守れ フクシマと共にーさようなら原発全国集会」に参加。自然エネルギーが世界の趨勢となりつつあるなか、日本での原発に頼らない社会、原発ゼロ社会の実現を共有しました。

パルシステムは原発に頼らない資源循環型社会を目指し、省エネルギーの推進、脱原発、産直産地などと提携した再生可能エネルギーへの転換を進めています。また小売電気の子会社を設立し、2016年から組合員に再生可能エネルギー中心の「パルシステムでんき」を供給しています。

「フクシマ」の事故は終わらない

季節はずれの雪に見舞われた春分の日の3月21日、桜開く代々木公園で「―いのちを守れ くらしを守れ フクシマと共にーさようなら原発全国集会」が開催され、全国から約1万2千人(主催者発表)が集まりました。集会は呼びかけ人で作家の落合恵子さんのあいさつで始まり、福島の原発事故から7年の現状や思いを「脱ひばく子ども裁判の会」代表者、被ばく労働者、自主避難者の3人が登壇し訴えました。

北九州市在住のあらかぶさんは原発事故収束の力になれればと修復作業に参加し、その後白血病を発症。一時危篤状態に陥りうつ病も併発しました。「現場では線量計の無視、防護服が足りないなどずさんで劣悪、危険な環境で、作業員は被ばくのリスクのなか働いています。被ばく損害賠償裁判で東電の姿勢や体質を明らかにし、責任を認めさせ、次の犠牲者を出さないようしたい」と語ると、降りしきる雪のなか会場中から「がんばれー」の声が沸き起こりました。

家族で自主避難した長谷川さんは「せめて子どもや妊婦だけでも避難措置があれば、一家で故郷を離れることもなかった。原発事故から7年間、政府や行政の施策の数々は私には理不尽の連続で、これを明らかにしていくことが、この時代に生きる大人としての責任だと思う」と思いを込めました。

いまや自然エネルギーが潮流に

続いて、映画「日本と再生」の監督で原発ゼロ自然エネルギー推進連盟の河合弘之さんが「数年前に原発ゼロと言うと非現実、理想論だという人が多かった。しかしいまや自然エネルギーが潮流となり、経済競争力を左右するところまで来ています。日本が自然エネルギーでまわる安全で豊かな社会になるまで、手をつなぎ、その手を離さないでがんばりましょう」と力強く訴えました。

閉会にあたり呼びかけ人でルポライターの鎌田慧さんが「脱原発宣言自治体を全国に作っていこう。すでに南相馬市は脱原発を宣言しているが、続く都市を一つひとつ広げていこう」と提唱し、集会を締めくくりました。

パルシステムからは東京、神奈川、千葉、埼玉などの組合員と役・職員、連合会職員あわせて40名ほどが参加。東京は「パルシステムでんき」を紹介するブースを出店し、神奈川は降りしきる雪のなか署名を呼びかけ139筆集まりました。

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