東京都「Tokyo-NbSアクションアワード」優秀賞 稲城での里山活動が評価〔東京〕

2025年12月22日

20年の生協と利用者・地域住民参加の保全・交流で

生活協同組合パルシステム東京(本部:新宿区大久保、理事長:西村陽子)はこのたび、「第2回Tokyo-NbSアクションアワード~自然とともに、未来をつくる~」中小規模法人部門で優秀賞を受賞しました。「いなぎめぐみの里山」(東京都稲城市)を拠点とする自然体験活動による地域コミュニティ形成と多様な主体による里山維持管理の継続的活動が評価されました。

自然を活用し多様な参画を実現

Tokyo-NbSアクションアワードは、東京都が2024年度に創設した表彰です。2023年4月に改訂した「東京都生物多様性地域戦略」に基づき、自然が有する機能を持続的に利用し、多様な社会的課題の解決につなげる活動(Nature-based Solutions,NbS)を先駆的に実践する事業者などを表彰しています。第2回のアワードには52団体が応募し、4団体の受賞が決定しました。

パルシステム東京は稲城市に約2.5haの里山を保有し、利用者をはじめ地域住民や職員、連携団体とともに自然体験活動や保全活動を継続してきました。これまでの活動が評価され、中小規模法人部門で優秀賞を受賞しました。

表彰式は2026年1月27日(火)15時から、新宿区のパークタワーホールで開催されます。パルシステム東京環境推進課の職員などが出席し、表彰を受けるとともにいなぎめぐみの里山での活動を報告します。

「表彰式・交流会」開催概要

【日時】2026年1月27日(火)15時から17時
【会場】パークタワーホール(東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー3階)
【申込】https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/nbs/award2025
【締切】2026年1月26日(月)
【定員】200人

利用者など毎年約3千人が交流

「いなぎめぐみの里山」は2004年、宅地開発が進む稲城市で30年以上放置され、ササが生い茂っていた山林を借り受け開設しました。農業や竹林整備体験ができる交流の場として敷地内を整備し、交流スペースを設けました。2017年にはパルシステム東京が土地を取得し、翌年に稲城市から自然環境保全地域として指定されました。

2024年度は68回のイベントを開催し、生き物調査や間伐した竹の工作、畑の収穫体験などに2,476人が参加しました。敷地内に設置されたピザ窯で収穫物を調理するなど、利用者をはじめ地域住民の交流の場として親しまれています。

▲ジャガイモ収穫体験

▲タケノコ掘り体験

▲生き物観察

 

イベント開催は株式会社nuucoto(東京都稲城市、太田香奈代表取締役)に業務委託し、認定NPO法人JUON (樹恩)NETWORK(東京都杉並区、生源寺眞一会長)や研究者などと連携し里山の保全やモニタリングを進めてきました。職員や利用者、近隣住民による森林整備ボランティアを育成し、孟宗竹が生い茂り枯れ落ちた広葉樹の再生を目指し整備活動を継続しています。

▼いなぎめぐみの里山の竹を使ったミニ門松づくり

▲イベント参加の子どもも竹林整備

       

       

多様な立場の人たちと20年にわたり里山の維持管理を継続してきたことが、今回の受賞につながりました。

2025年は国連が定めた国際協同組合年です。パルシステム東京はこれからも、利用者や地域住民、多様な組織との協同により、自然の力を活用した課題解決を目指していきます。