日本原燃のMOX燃料加工施設に関する審査案で政府へ意見 核燃サイクル撤退を前提に安全確保を求めます
2020年11月4日
パルシステム連合会は2020年11月3日(火)、「日本原燃株式会社における核燃料物質加工事業の変更許可申請書(MOX燃料加工施設)に関する審査書(案)」について、パブリックコメントを提出しました。「核燃料サイクル」からの撤退を強く求めます。
日本原燃株式会社の再処理事業は、1989年に事業申請され1993年から着工が開始されたものの、長期間を経た現在も完成していません。建設費用も当初計画の約7,600億円が、現在は約3兆円と4倍に膨れ上がっています。「核燃料サイクル」のもうひとつの要であった高速増殖原型炉「もんじゅ」も2016年に廃止が決定されました。
原子力規制委員会は10月8日、「日本原燃株式会社における核燃料物質加工事業の変更許可申請書(MOX燃料加工施設)に関する審査書(案)」をまとめ、審査結果として「適合しているものと認められる」との判断を示しました。しかしながら、この審査結果は生活者である市民の安心と信頼を得られるものではありません。
私たちは持続可能な社会をめざし、これまでの様々な既成概念から「きりかえる」ことで次世代に平和な社会を手渡したいと考えます。福島第一原発事故を決して忘れてはいけない教訓とし、二度と日本国民に甚大な影響を及ぼす原子力災害を招くことがないよう、前提として「核燃料サイクル」からの速やかな撤退を強く求めます。
パブリックコメント要旨はそれぞれ次の通りです。
1.従来の想定を超える規模の自然災害の複合的な発生を評価すべきです。
2.故意の破壊行為を含むあらゆる要因に対し、再処理事業所の耐久性を確保すべきです。
提出した意見全文は、別紙の通りです。