予約登録米の登録数が18万人 生きものを育む米作り
2020年6月30日
パルシステム連合会では毎年、田植え時季に予約を募り、収穫から年間を通じて定期的に届ける「予約登録米」の登録を呼びかけています。2020年は、登録数が18万4千人、27万5千点となりました。
26年目を迎えた「予約登録米」
予約登録米は、1993年の冷害による米不足を契機として1995年に始まり、2020年で26年目を迎えます。田植えの段階で産地と1年間の契約を結び、4週に1度、定期的に登録者へ米をお届けします。不作や震災などで調達が厳しくなったときも、登録者を優先して米をお届けする安定した制度です。
パルシステムの予約登録米は、すべて産直産地で生産された米で、化学合成農薬や化学肥料にできる限り頼らず栽培されます。こうした環境保全型の米作りは、手間がかかりますが、田植え前から出荷が約束されていることで、生産者は安心して米作りに取り組むことができます。予約登録米の利用を通して環境保全型の米作りが広がり、産直産地の田んぼでは多様な生きものが育まれています。
1人当たり年間消費量換算で30万人分
2020年産の予約登録米は、登録人数が18万4,002人(前年比97.5%)と、新型コロナウイルス感染症の拡大による広報活動の自粛も影響し、前年を若干割ったものの、有機栽培、あるいはそれに準じた「コア・フード米」への登録が堅調に推移しました。
1年間利用すると、重量は1万5,743t(同98.9%)となり、農林水産省の食糧需給表による1人当たり年間消費量換算で、およそ30万人分にのぼります。
少子高齢化、また単身世帯や共働き世帯の増加など社会構造の変化により、家庭内での米消費が長期的に減少するなか、組合員のみなさんの理解と利用を今後も呼び掛けていきます。
※参考資料:面積調査、作物統計、食料需給表(いずれも農林水産省)。昨年度より、休眠および予約米のお届け1年停止の組合員を除き、会員生協独自米の数値を追加するなど、新たな算出方式を採用しています。