新たな「食料・農業・農村基本計画」で農水省へ意見 安全性や生態系影響を検証し情報公開を
2020年3月2日
パルシステム連合会は2月28日(金)、政府が見直しを進めている新たな「食料・農業・農村基本計画」に対し、農林水産省へ意見(パブリックコメント)を提出しました。
政府は2019年9月から、食料・農業・農村政策審議会企画部会にて「食料・農業・農村基本計画」を見直す新たな計画の策定を進めています。意見では、畜産飼料を含めた食料自給率向上や食の安全性確保に基づく情報公開、有機農業の推進、農地の持つ多面的機能の保全などを政策に反映するよう求めました。
パルシステムは、組合員とともに全国の生産者と共同し、産直を通じて持続可能性のある社会づくりを目指しています。食料・農業をめぐる問題は、単に経済レベルにとどまらず、広く市民生活や地域づくりに関わる社会問題です。日本の農業を発展させるため、農業を新しい事業として具体化する視点からとらえて、より踏み込んだ取り組みが必要と考えます。
パブリックコメント要旨はそれぞれ次の通りです。
1.食料の自給と安定
(1)国内の農業生産者の後継者、担い手不足について、農業経営の安定にむけた施策、農業大学、学校などの整備を積極的に推進。
(2)国内農産物の消費拡大にむけた取り組みや農業の多面的な価値をきちんと広報していく。
(3)畜産の飼料について国内飼料の活用をさらに推進し、飼料米のとりくみも継続できる仕組み。また、米以外の飼料穀物の推進。
(4)国産農畜産物を活用して加工品を生産するメーカーや事業者に対しての支援。
2.食の安全保障
(1)食の安全、情報公開
(2)ゲノム編集食品の規制
3.有機農業の推進 0.5%→1%を実現する具体的な施策
4.種苗法は農業者の所得向上、経営安定の視点にたった改正を求めます
5.持続可能な農業の具体的な取り組みの推進
6.地域環境保全
(1)地域環境保全
(2)鳥獣害対策
(3)自然災害、天候変動への対応
(4)農福連携
7.地域活性化 文化の継承
8.飼料米を活用した飼料自給率の向上
9.家畜伝染病の対策強化
パルシステム連合会が提出した意見全文は、別紙の通りです。