取引先・組合員・パルシステム 3者の協同でプラスチック使用を抑制
2020年2月5日
パルシステム連合会とパルシステム協力会環境部会は1月16日(木)、東京・新宿区の東新宿本部にて、第2回プラスチック削減プロジェクト会議を開催しました。プロジェクトで協同し取り組んできた削減実践の報告、取り組みへの思いを共有しました。
パルシステム連合会は、2017年度からの3年間で「プラスチック排出総量削減」の取り組み(3ヵ年計画)を実施しています(※)。
(※)プラスチック包材の軽量化や材質の変更、リサイクル回収強化などを通じて、事業伸長を考慮した2019年度の排出総量を2016年度と同じ水準にとどめることをめざす。
2019年5月には、製造、流通、物流など関係する事業者で構成するパルシステム協力会と連携し、「プラスチック削減プロジェクト」を発足。資源循環、持続可能な社会の実現に向け協同のパートナーシップのもと、さらなる削減を進めてきました。
第2回目となるこの日は、取引先担当者、組合員、パルシステム関係者など約120名が参集し、パルシステムの3カ年計画の進捗、および取引先9社より削減の取り組みが報告されました。
開会にあたり協力会環境部会長の村木佳弘さん(SBSゼンツウ㈱)は、「環境部会の使命はプロジェクトの活動を協力会内により広め、仲間を増やすこと。そして目標をしっかりクリアし、協同して持続可能な社会の実現をめざしたい」とあいさつしました。
情勢の変化をとらえながら、常にとり得る最善策を
連合会環境活動推進室長の植村幸子は、3カ年計画の実績進捗を報告。パルシステムは資源循環の取り組みを1990年代から実施し、たまご容器のモウルドパックや冷凍ぎょうざ等のトレイ不使用など、プラスチック削減も先進的に取り組んできました。植村室長は「日本政府は昨年5月にプラスチック資源循環戦略を策定し、企業も続々と長期目標を策定しています。パルシステム3カ年計画で軽量化や材質変更などこれまでに対策した77商品の削減見込み量は約48t/年になりました。情勢の変化を捉えながら、常にとり得る最善策をみなさまとともに考えて実行していきたい」と訴えました。
作る人と食べる人が一体で
続いて参加者を代表して1社より、プロジェクトの活動として10月に実施した「海岸クリーンアップ」の報告がなされ、8社より容器包材プラスチックの軽量化、再生ペット化、植物由来原料への転換などの取り組み報告が行われました。メーカーの協力を仰ぐことに苦労した帳合会社ならではの話、0.1gでも改善しようと包材メーカーに提案し続け、ついに実現させた話、メーカー、帳合先、パルシステム商品担当の共通認識の高まりが開発を後押しした話、第1回プロジェクト会議で得た情報から包材メーカーを新規開拓した話など、さまざまな努力や担当者の思いなどが明かされ、参加者は熱心に聞き入っていました。
ひとり一人が主役に
閉会にあたり連合会商品開発本部副本部長の西田隆は「かかわる一人ひとりが主役になり、たとえ小さくても自分たちでできる力を結集させ、大きなうねりにしていきたい」と述べました。「報告のなかに『商品設計の段階で容器設計も検討する社内のしくみ作りが課題だと思った』とありましたが、そうなると生産のあり方、そして社会のしくみも変わっていくと思います。このプロジェクトは数字的にはまだまだ微力ですが、先進的な取り組みをやっていると思っています」と期待を込めました。