産直産地「JAみどりの」管内が日本農業遺産第1号に認定 世界農業遺産への認定申請も

2017年4月26日

「大崎耕土」と呼ばれる巧みな水管理が評価

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パルシステムの産直産地であるJAみどりの(宮城県)管内の大崎地域(大崎市、涌谷町、美里町、加美町、色麻町)が日本農業遺産に認定されました。厳しい農業条件ながら、水資源を巧みに管理し、美しい田園風景と生物多様性への貢献、豊かなくらしづくりが評価されたものです。

4月19日(水)には、東京都千代田区の農林水産省にて認定証授与式が行なわれ、大崎市長ほか生産者、パルシステムからも組合員、役職員が出席しました。

山本有二農林水産大臣より認定書を受ける、伊藤康志大崎市長

山本有二農林水産大臣より認定書を受ける、伊藤康志大崎市長

同地域の農業を支える巧みな水管理は「大崎耕土」と称され、面積約3万ヘクタールにおよぶ豊かな土地を長年にわたり継承してきました。山間部ではため池(大崎地域内1,125カ所)による水管理を実施し、洪水抑制のほか、絶滅が危惧されるゼニタナゴやシナイモツゴなどの生息地にもなっています。

このほか、自然災害から農業生産や地域住民・環境を守り、生物多様性を育む屋敷林「居久根(いぐね)」や、「契約講」と呼ばれる集落での生活互助組織の功績が評価されています。

今回の日本農業遺産には大崎地域を含めて8地域が認定され、大崎地域を含む3地域が世界農業遺産申請地域として選ばれました。今後、国連食糧農業機関(FAO)での審査を受け、早ければ今秋にも認定される可能性があります。「大崎耕土」が世界農業遺産に認定されれば東北で初めてとなります。

JAみどりのと地元行政の大崎市、美里町、涌谷町は、パルシステムグループのパルシステム神奈川ゆめコープ、パルシステム連合会とともに「宮城みどりの食と農の推進協議会」を構成し、農業体験などの産直交流を通じたグリーンツーリズム推進や、産地商品の開発などに取り組んでいます。

パルシステムの産直

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