年頭のごあいさつ

2021年1月5日

協同の力で未来を切り拓く

代表理事 理事長 大信 政一

あけましておめでとうございます。

2020年は、年間を通じて新型コロナウイルスに翻弄され続けました。新しい生活様式による戸惑いと混乱により、利用されるみなさまにはご不便とご迷惑をおかけしました。また生産者・取引先、物流を担う委託協力会社など、あらゆる関係者のみなさまとともに、期待に応えるべく一歩ずつ前進することができました。みなさまへお詫びと御礼を申し上げます。

現在もなお、世界中で人・モノの動きが制限され、経済活動が停滞しています。接触や移動が制限されたことで直接的な訪問や面会がオンラインへと移行し、交通、観光、IT、外食などさまざまな産業で需要が変化してきています。これにともない、私たちの生活様式も一変しました。社会や産業、生活の全てにおいて歴史的な構造の転換期に直面しているといえます。

一方で「ポストコロナ」の時代を見据え、新たな社会・経済のあり方を模索する動きも始まっています。経済合理性のみを追求したこれまでの社会構造が脆弱であることを認識し、いかに持続可能な社会を構築すべきかについての議論が高まっています。

歴史上、社会構造の転換期は、経済格差や社会分断が発生しやすいと言われます。2020年も7月豪雨をはじめ多くの大規模災害が発生し、試行錯誤のなかで支援活動が展開されました。技術の進展によるデジタル社会への移行に対応しながら、分断と不安を乗り越えるための手法が、あらゆる場面で求められています。

パルシステムグループは2020年6月、「『たべる』『つくる』『ささえあう』ともにいきる地域づくり」をテーマとする「2030ビジョン」を策定しました。一人ひとりの行動が持続可能な地域社会をつくり、世界の平和につなげることをめざします。生活に必要不可欠な商品を提供する生協として、事業と運動の両輪の下、協同の力で未来を切り拓いていきたいと考えております。

パルシステムグループの理念「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」を掲げる私たちの真価は、ますます強く問われています。人と人をつなげ、助け合う活動を通じて地域社会への貢献していく決意を、あらためて固めています。みなさまとの強固な信頼関係の下、持続可能で資源循環型の社会づくりをさらに力強く進めていきます。

時代の変化を見据え、ひとつひとつの課題と真摯に向き合い、社会的役割を果たすため、本年もどうぞさらなるご指導、ご鞭撻をくださりますよう、心よりお願い申し上げます。

 

パルシステム生活協同組合連合会
代表理事 理事長 大信 政一