<組合員の皆さまへ>公正取引委員会の下請代金遅延等防止法に基づく勧告に関するお詫びとご報告

2024年9月9日

パルシステムは組合員一人ひとりの「出資」「運営」「利用」で成り立っています。このたびの公正取引委員会からの勧告で、ご心配とご迷惑をお掛けしました組合員の皆さまに、9月4回カタログと同時配付のチラシで、お詫びとご報告をいたしました。


組合員の皆さまへ

いつもパルシステムをご利用いただきまして ありがとうございます。
パルシステム生活協同組合連合会は9月4日、公正取引委員会から下請代金支払遅延等防止法(下請法)の適用対象となる事業者との取引に関して、同法第4条第1項第3号に基づく勧告を受けました。下請法の認識が足りず誤った運用を行ったことが原因だと考えております。ホームページで勧告内容についてお知らせをいたしましたが、改めて組合員の皆さまに経緯と、今後の対策についてご報告させていただきます。ご心配とご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。
また、守秘義務等の事情から、勧告を受けるまで皆さまへのご報告が遅れたことも重ねてお詫び申し上げます。

本年5月から公正取引委員会より下請け事業者との取引に関する立入調査を受けました。その結果、当会の既存システムの不備と、下請け事業者の製造体制や物流の手間などへの配慮として行っていた行為が下請法に抵触すると指摘されました。

また今回の立入調査に伴う当会の内部調査で、商品のプライベートブランド(PB商品)への切り替えによる手続きの漏れを事前に発見し申告しました。いずれも、8月に対象となる事業者に対しては、お詫びとともに下請代金減額分(5社 27,709,078円)を返金をしました。現在は、問題と判断された取引形態についても廃止しています。

特売条件による違反

違反事例1:

パルシステムでは毎週、組合員による注文をとりまとめて取引先に発注し、納品いただいたものをお届けしています。賞味期限に影響がなく保管ができる商品の一部は、複数回分をまとめて納品を受けています。取引先にとって、効率的な商品製造ができ、物流負担の軽減といったメリットが見込めるためです。その際、期間中に特売回があれば、通常時と特売時に差額が発生するため、次回納品時に差額を差し引いて支払っておりました。特売企画の取り決めは、取引先とパルシステムの間で、事前に確認をしていましたが、この取り決めが下請法に抵触するとの認識が欠けていました。

違反事例2:

パルシステムでは、メインのカタログ(『コトコト』『Kinari』)が選べます。取引先の製造体制を考慮して、合意のうえで、一部の商品でカタログごとに特売の時期をずらしていました。しかし既存のシステムでは、同じ週でカタログ別に納品価格を変えることができません。そのため、通常価格で納品していただいたのち、あらかじめ確認していた特売条件価格に修正するという運用をしていました。この運用が下請法に抵触するという認識が欠けていました。

 入出庫保管手数料(DC利用料)よる違反

違反事例3:

パルシステムのPB商品は、取引先メーカーの既存商品から独自の基準で新たに開発をして、PBに切り替えるケースがあります。今回、メーカー品の場合に徴収していた入出庫保管手数料を、PBに切り替わった際に廃止しなければならなかったところ、手続きを漏らしていたことが内部調査で発覚し、自ら公正取引委員会に報告しました。

 再発防止に向けて

勧告された措置を速やかに実施し、本年9月末をめどに公正取引委員会へ改善措置報告を提出予定です。

特売時の対応について

商品企画管理のシステム構築や取引先の製造能力の向上には時間を要するため、発注後に特売条件を差し引く運用を取りやめました。

.入出庫保管手数料(DC利用料)について

既存の商品物流システムを改修し、当該費用の請求をしないようにします。

3.教育および点検体制

下請法・独占禁止法学習会など、教育の徹底や点検体制の強化など、再発防止への体制強化に努めます。

このたびは、対象となった事業者の皆さま、および組合員の皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけしましたことを重ねて深くお詫び申し上げます。