年頭のごあいさつ
2017年1月4日
平和、人権、民主主義――大切にする1年に
あけましておめでとうございます。
2017年は、日本国憲法の施行から70周年の節目を迎えます。施行以来、私たちは先の戦争でもたらされた、あまりに痛ましい経験を二度と繰り返さないために、平和と民主主義、そして人権の尊さを学び、伝えてきました。これまで70年にわたって築き上げてきたその価値を、広く示していかなければなりません。
一方で、社会問題化している貧困・格差では、孤独と不安のなかで追い詰められている人が、あらゆる世代で増えています。世界的にも、過度な自由経済が富の集中を生み、格差拡大によって地域の経済や文化、社会を崩壊させる懸念が生じています。これまで以上に人と人とが助け合い、信頼関係を構築していく社会が求められています。
2016年を振り返ると、4月に発生した熊本県をはじめ、6月には北海道、10月に鳥取県と、大規模な地震が相次ぎました。被害にあわれたみなさまにおかれましては、あらためてお見舞い申し上げます。パルシステムグループでは、熊本地震を中心に災害支援活動を展開しました。組合員へ呼びかけた緊急支援募金では、総額2億4千万円が寄せられ、支援活動の費用や義援金、産直産地やメーカーへの見舞金として活用しました。こうした活動は、多くの関係者から感謝の言葉と高い評価をいただいています。
商品の利用や産地・メーカーとの交流などによって「作る」と「食べる」をつなぐ活動「ほんもの実感!くらしづくりアクション」は、3年目を迎えています。私たち一人ひとりが、小さな行動を積み重ねた結果、活動は着実に実を結びつつあります。今後も、持続可能な資源循環型の社会づくりを実現しようと呼びかけていきます。
人と人をつなげ、助け合う活動を通じて地域社会へ貢献し、パルシステムグループの理念「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」を掲げる私たちの真価が問われています。
時代を見据え、ひとつひとつの課題と真摯に向き合い、社会的役割を果たすため、本年もどうぞさらなるご指導、ご鞭撻をくださりますよう、心よりお願い申し上げます。
2017年1月4日
パルシステム生活協同組合連合会
代表理事 理事長 石田敦史