もっといい明日へ 「超えトーク」第2回 有賀さんと暮らしの新しいカタチを考えよう
2022年6月15日
パルシステム連合会は6月2日(木)、東京・東新宿本部で、第2回超えトーク―「暮らしの新しいカタチを考えよう-家事や育児をサステナブルに-」を開催。スープ作家の有賀薫さんを招き、日々のごはん作りや食育の悩みなど質問にも答えていただきながら、心が軽くなる暮らし方について考えました。
パルシステムでは4月より、これまでの取り組みを進化させた「もっといい明日へ超えてく」を始動。パルシステム2030ビジョンの達成に向け、一人ひとりの行動で未来が楽しみになる新たなサステナブルアクションに取り組みます。
今回は、パルシステムのレシピサイトだいどこログでもおなじみ、スープ作家の有賀薫さんに、暮らしのなかでの経験やスープ作家としての想いなどを伺い、質問にも多数お答えいただきました。組合員や役職員など約370名が参加しました。
開会にあたり当会商品委員会・樋口民子委員長(パルシステム埼玉理事長)は、「6月は食育月間で、食べることの大切さをあらためて考え確認する月にしたい。有賀さんのお話しから、心が軽くなりサステナブルにつながるヒントを見つけられたら」とあいさつしました。
スープは生活に密着した料理の象徴
パルシステムの30年来の組合員である有賀さんは、10年前から毎日スープを作り続けています。きっかけは大学受験の息子さんを朝起こすためで、その後も日課のように続けたのが現在の仕事につながっているそうです。毎日のごはんづくりの大変さを解消できるようなレシピを考えると、それがスープになったと言います。「料理家としてレシピを追求するというより、スープという料理から物を作ることや価値を生み出すことを大事にしたい。スープは生活に密着した料理だと思っているので「スープ作家」と名乗っています」。
おうち料理でいちばん大事なのは「ある」こと
SNSやレストランのような料理をつくりたいが、できない自分はダメだなど自分を追い込んでいないか。有賀さんは「幻想に惑わされないこと、おうちの料理の優先順位のいちばんは『ある』こと」だと強調。「ごはんと納豆だけでも、まず『ある』ことが大事です」。自分の暮らしに何が重要、何が食べたい、何を作りたいと突き詰めたら有賀さんは、暮らしのなかで料理の楽しさを感じられ、作業も楽になるキッチンを作りたいと強く思うようになったそうです。大変な毎日のなかでも自分軸で考えることが、食事作りに違う意味を見出したり、自分らしい暮らしのあり方も見えてくるのではないかとまとめました。
質疑応答では事前にいただいた質問に「あるあるですよね」「心折れますよね」と共感しながら答える有賀さん。家庭での食育については、「もっと気軽に考えて。親がおいしそうに食べたり、食に関心を持っていれば、それで食育になる」。「夫は食事を残さない人で、息子も自然に残さない子になった」という体験を紹介しました。あまりもので作る名もなき炒め物を出すのが心配という声には、「家庭でつくる料理は名もなき料理であってほしい。幻想で自分を追い込んでいるのではという話をしたが、自分に自信をもって」と励ましました。
当会広報本部・本部長の加藤かおりはパルシステムの体験型食育について紹介。「やらなければいけないものということではなく、少しでも取り入れることで笑顔になるような、食を通してくらしや心が豊かになるという提案をしていきたい」と話しました。また、忙しくてもできる食育提案の発信やお手伝いコンテンツ、子育てサイト123(パルシステムの育児情報サイト)など、カタログやインターネットでの様々な取り組みを紹介しました。
閉会にあたり当会商品委員会・村上佳代子副委員長(パルシステム千葉理事)は、「今日はたくさんのうなづきがありました。名もなき料理でもいいんだと心が楽になりました。台所にはたくさんの発見や感動があり、食を通して楽しいおいしい記憶が増え、次の世代へもつながることをあらためて感じました」とまとめました。
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