豪雪被害で5団体に見舞金贈呈 被害乗り越え「応援を力に」

2021年4月23日

2021年1月に発生した記録的な豪雪を受けパルシステムグループは4月16日(金)、特に被害の大きかった産直産地5団体へ見舞金を贈呈しました。

お見舞いと感謝の気持ちを込めて

1月の記録的な降雪は、西日本から北日本にかけた広い範囲で交通の寸断や停電、断水などの被害をおよぼしました。パルシステムの産直産地でも、果樹の倒木やハウスの倒壊といった深刻な被害を受けています。

見舞金は、特に大きな被害のあったJAこまち、JA秋田ふるさと、雄勝りんご生産同志会(秋田県)、謙信の郷、JAえちご上越(新潟県)の5産地へ贈呈しました。贈呈式はオンラインで開催し、それぞれの団体代表がメッセージを交換しました。

パルシステム連合会の大信政一理事長は「通常であれば産地を訪問し直接手渡したいところです。本来、『食べる』と『つくる』は一体的なものです。被害を乗り越え、今後も持続可能な生産と消費の関係を作りましょう」と激励しました。

出席したパルシステム東京の松野玲子理事長は「多くの組合員から産地へ思いをはせる声が届いています。くらしに不可欠な食料を生産するみなさんへの感謝の意味も込めたいと思います」。パルシステム千葉の佐々木博子理事長は「千葉県に大きな被害が生じた3年前の台風では、生産者のみなさんから励まされました。今度は私たちが『なにができるか』を考え、支えあいの関係を発展させていきます」とあいさつしました。

贈呈先となった団体の被害状況と出席者のメッセージ要旨は、以下の通りです。

「生産の見通しが立ちました」(JA秋田ふるさと)

水稲育苗ハウス1,013棟、格納庫30棟、そのほかの施設21棟が全半壊しました。果樹も、ぶどうやさくらんぼ、りんご、西洋梨、桃で栽培施設の損壊や樹木被害が多発しています。

柿崎大二朗代表理事専務「豪雪被害ではJA内に災害対策本部を設け、施設の復旧などに追われました。現在は生産の見通しも立ち、苗を育てるための種まきが始まったところです。パルシステムからの支援に感謝します」

「夢と希望は捨てません」(雄勝りんご生産同志会)

りんご樹木の枝折れや倒木が発生しました。野ウサギが果樹の上部まで上り、芽や樹皮を食する被害も出ています。一部は、伐採せざるを得ない状況です。

小野田政広代表「10年前の雪害で再植した果樹が、今年ようやく実をつけるはずでした。回復までは5年ほどかかりそうです。夢と希望を捨てず、栽培を続けたいと思っています」

「応援に心が温かくなりました」(JAこまち)

水稲育苗ハウスや青果ハウスなど合計1,039棟が被害にあいました。屋根の除雪を行っていた職員2名が負傷しました。

遠田武組合長「大きな被害に気持ちが暗くなっていたところに励ましの声が届き、心が温かくなり信頼のきずなを感じています。生産者は被害を乗り越え、育苗へ向けた播種も始まりました。信頼を感じながら栽培していきます」

「支えにこたえる責任を感じます」(JAえちご上越)

被害戸数は102戸で、パイプハウスや作業場などの被害が189棟ありました。

岩崎健二常務理事「大きな被害に先の見えない悩みを抱えていたところ、パルシステムからの応援は支えになりました。おかげで今年も計画通りの生産ができそうです。みなさんからの支えにこたえる責任を感じます」

「いい米で恩返しします」(謙信の郷)

被害件数は22件でした。行政からの支援は、低金利融資への助成や撤去費用の一部助成のみで、被害の深刻な生産者が厳しい環境に陥っています。

井沢輝雄社長「冬期は道路などの除雪の仕事に就く生産者もおり、彼らは自らの家や設備が後回しになったことで被害が大きくなってしまいました。組合員のみなさんの心遣いに感謝し、いい米を作ることで恩返ししたいと思います」

パルシステムでは、これからも引き続き組合員のみなさんとともに、被災された方々や地域を応援していきます。

パルシステムの災害復興支援