学びたい若者たちへ「パルシステム給付型奨学金」スタート 生活相談や社会体験もあわせた伴走型支援
2020年1月24日
パルシステム連合会は2020年1月、「パルシステム給付型奨学金」を創設します。経済的理由で困窮する若者へ奨学金を支給するだけにとどまらず、生活相談や社会体験などを通じ、自立を応援する伴走型支援をめざします。
面談などのサポートで将来の自立を応援
パルシステム給付型奨学金の対象は、学びの意欲を持ちながら世帯の経済的理由から進学が困難な若者に対して、包括的に支援する学費助成制度です。給付開始は2020年1月からで、毎月4万円を、在籍する教育機関の就学期間まで支給します。初年の対象者はすでに決定しており、大学生2名へ支給します。
既存の大学生へ奨学金を給付するだけでなく、生活相談や精神的サポートといった伴走型支援をセットにしていることが特徴です。奨学生には、支援団体が直接もしくはウェブなどを通じ月1回の面談を実施し、生活、進路相談などで精神的なサポートを実施します。
そのほか、年1回以上、パルシステムが開催する社会活動や農業体験などに参加をしてもらいます。これらにより、将来の自立に向けた準備を応援します。伴走支援は、パルシステムの相談事業などを手がける一般社団法人くらしサポートウィズが担います。
将来は組合員による支援参加も視野
今後は、ノウハウを蓄積しながら、対象者の拡大やカンパ募集など組合員による支援参加のしくみを整備していく方針です。また、パルシステムグループ内ではすでに、地域の活動団体などと連携した学生の支援活動を実施しています。これらの活動とも連携を深めながら、さらに包括的な支援制度の構築を検討していきます。
パルシステムグループが関わる学費助成活動
- パルシステム神奈川ゆめコープは2018年度から、神奈川県内の高校生を対象に「神奈川ゆめ奨学金」を給付しています。パルシステム千葉も同年から、千葉県内3生協と共同で「こども若者未来基金」を運営し、千葉県内の社会的養護の下に暮らす30歳までの子ども・若者を対象に助成しています。
- 運輸・物流専門会社の㈱パルラインは2019年度から、給付型奨学金付アルバイト制度「学ぶ・働く」パルシステムの奨学金制度を設置し、就労支援付・給付型奨学金の給付生を募集しています。
- パルシステムグループ7組織には、貸与型奨学金学費返済支援制度があります。満27歳未満かつ採用3年以内で、貸与型奨学金の返済義務を有する職員に対して、学費返済資金を助成支援しています。現在は計24名の職員が制度を活用しています。