ゼン・ハニーカットさん招き講演会 孤独じゃない 一人ひとりが行動を

2019年12月9日

パルシステム東京とパルシステム連合会は食の安全性を考える諸団体とともに12月2日(月)、東京・千代田区の憲政記念館で、米国からゼン・ハニーカットさんを招き、講演会「アメリカを変えたママに聞く食の未来」を開催しました。遺伝子組み換えや農薬使用などの問題提起を通じ、食の安全のあり方について考えました。

前列右から5人目 MAAを創設したゼン・ハニーカットさん

子連れ家族など定員いっぱい

講演会は、パルシステムグループ2団体のほか、日本の種子(たね)を守る会、日本消費者連盟、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、デトックス・プロジェクト・ジャパン(DPJ)、食べもの変えたいママプロジェクトと共同で開催しました。会場には、子連れ家族の姿も見られ、定員500人がほぼ満席となりました。

講師のゼンさんは、3人の男の子を育てる母親です。自身の息子が食物アレルギーで生死をさまよったことをきっかけにアレルギー症状の原因を調べるうち、遺伝子組み換え食品や除草剤「グリホサート」の問題を知るようになりました。現在は、同じような問題意識を持つ人々とネットワーク「Moms Across America(MAA)」を立ち上げ、世界へ情報を発信しています。

日本でも体内残留農薬検査を開始

ゼンさんの息子は、食生活を有機食品中心に切り替えたところ、アレルギー症状が改善したそうです。米国では遺伝子組み換え作物の導入以降、さまざまな慢性疾患が急増しています。因果関係を科学的に証明することは困難ですが、MAAはさまざまな専門家などと連携し、検証を続けています。その代表的な取り組みが、体内のグリホサート残留検査で、日本でも19年5月に発足したDPJが検査を開始しました。

ゼンさんは「私も以前は、『運動』や『活動家』という言葉を聞いても縁遠い印象しか持ちませんでした。いまは違います。みなさんは孤独ではありません。一人ひとりが立ち上がり、集まって、声を出していくことがなにより必要です」と呼びかけ、会場から大きな拍手があがりました。

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