インフォーマルサービスシンポジウム2019開催 協同の力でサービス拡充を

2019年2月6日

パルシステム共済連とパルシステム連合会は1月10日(木)、東京・新宿区の東新宿本部でインフォーマルサービスシンポジウム2019「広がる、私たちのインフォーマルサービス」を開催しました。地域活動を担当する組合員や役職員、たすけあい活動委員会(共済連)及び、地域活動委員会(連合会)関係者などあわせて75名の参加がありました。

2030年の「たすけあい活動」を展望

5回目となる今回、各生協の取り組み報告やそれを受けて「2030年にはどうなっていたいか?」をテーマにグループワークが活発に行われ、パルシステムのインフォーマルサービス(地域住民やボランティアが主体となって行う社会福祉)への展望が開ける充実した会となりました。

開会あいさつで梅原隆子たすけあい活動委員会委員長(パルシステム山梨理事長)は、住んでいる地域の事例を出し、「山梨では高齢者世帯に対し近所同士で助け合うなど、まだ地域が線でつながっていますが、この先、点となっていく不安はあります。協同組合である我々は点への対応に留まらず、それをまたどう線にしていくかを考えていただきたい」と述べました。

まず「インフォーマルサービスの事業化」「たすけあい活動をベースとした新たな連携」「多機能・多世代型居場所」というテーマで5つの会員生協が事例報告(※報告内容は末尾掲載)。超高齢社会、少子化が深刻化するなかパルシステムは、インフォーマルサービスについて研究・検討を重ねていますが、会員生協でも地域の状況に即応したさまざまな取り組みが進んでいます。

続いて総合福祉事業推進室の沖倉紅児室長が「11年後(2030年)の暮らしと社会の変化について」報告と問題提起を行いました。高齢者の高齢化や認知症、ひとり暮らし世帯の増加は、組合員のくらしにおいても例外ではありません。「そのためインフォーマルサービスはすごく重要。高齢者が少しでも長く社会や地域で活躍し、自立した生活が送れるよう、協同の力を発揮するときが来ていると思う。そのための対策を考えていただきたい」と述べました。

参加者は5つに分かれて、2030年後の居場所やたすけあい活動、事業などのありたい姿についてグループワークを行いました。参加者は積極的に意見を出し合い、多世代が集える場所、担い手の確保、アクティブシニアの活躍などを発表し共有しあいました。

最後に田原けい子地域活動委員会委員長(パルシステム埼玉理事長)は、「手探りでやってきたインフォーマルサービスが、着実にパルシステム内でも成果をあげていることがわかりました。今後予想されるさらなる深刻な状況に対し、今日の報告がグループ内でのサービスの開拓や充実、発展につながればと思います」とまとめました。

パルシステムは今後もグループ内で取り組みを共有しながら、インフォーマルサービスの拡大や充実を進め、「心豊かなくらしと共生の社会創り」をめざしていきます。

会員生協報告

報告テーマⅠ【インフォーマルサービスの事業化】

パルシステム千葉「家事支援事業」

高齢化と小世帯化の進行でニーズも高まると考え、助け合いの会でなく「事業」として開始。利用者は家事代行の定期コースが主流。30~40代の子育て、共働き層が約半分で、この層は料理依頼も多い。50~60代で減り、70代から増加。求められるサービスの多様化には基本は断らないということで対応。介護事業、夕食宅配事業と融合した総合的なサービスも模索していく。

パルシステム山梨「くらしサポート事業」

組合員の困ったときに役に立ちたいという相互の思いをつなぎ、組合員同士のたすけあい(運動)とパルシステム(事業)の融合が目的。高齢者、子育て層は産後の利用が多い。行政とも連携し、社協や包括支援センターの相談者のお役立ちも探る。ケアマネ会議に参加し説明する機会も増えている。サービス内容は組合員が家庭で行うレベルだが、ニーズの多様化で専門作業の人員確保が課題。

報告テーマⅡ【たすけあい活動をベースとした新たな連携】

パルシステム茨城栃木「おたがいさま水戸」

事業や組織拡大ではライバルながら、地域貢献活動は連携できると県内の3生協で連携し、他生協の運用も参考にして2018年7月にスタート。誰でも参加、利用できる、地域に広く開かれた活動をめざす。水戸市や社協など行政とも連携し、水戸市外の展開も模索している。

報告テーマⅢ【多機能・多世代型居場所】

パルシステム神奈川ゆめコープ「ふらっとパル茅ヶ崎」

組合員、組合員以外の地域住民、団体も利用できる施設で、組合員活動の拠点(例:親子料理教室)、総代会議、地区会、またセカンドリーグ神奈川が実施している子育てサロン、就労困難やLGBTの若者などの居場所などにも使われている。管理運営はセカンドリーグ神奈川。

パルシステム福島「パルキッチンスタジオ IWAKI・みんなの交流館」

地域活動の活性化を狙ってオープンした拠点施設。医療生協、地域NPOや団体などに共同開催を呼びかけ、また地域包括支援センター、社協との連携も着手。地域貢献活動を重要視し地域に根ざした生協をめざす。将来的には組織拡大にもつなげていく。