市民活動助成団体の実践報告・交流会を開催 組合員のくらしと地域を多彩に、豊かに

2018年11月30日

パルシステムグループは11月23日(金)、東京・市ヶ谷のTKP市ヶ谷カンファレンスセンターで「市民活動助成団体の実践報告・交流会」を開催しました。

「共に生きる社会」を地域のみなさんと

パルシステムグループの各生協、連合会では、市民活動団体などを対象とした10の助成基金制度を設け、活動を応援しています。地域社会の抱える課題が複雑化するなか、組合員のよりよいくらしを育むためにも、草の根で活動する市民団体との連携は欠かせません。2017年度はグループ全体で227団体に5,179万円の助成を行い、震災復興や地域コミュニティの活性化を支援しました。

理事長の石田敦史は冒頭あいさつし「理念に掲げる『共に生きる社会』を地域のみなさんと実現していくためにも、各生協がどのような団体と連携しているのかを共有し、つながりや気付きを今後に生かしてもらいたい」と趣旨を説明しました。

二部構成で行われた前半は、これまでパルシステムグループが助成した7団体から、活動内容やパルシステムとの連携について報告がありました。本会にはその他助成団体やパルシステムの役職員・組合員など100名を超す参加がありました。

報告団体

福島こども支援・八王子(東京都)

女性防災クラブ平塚パワーズ(神奈川県)

子育て支援ステーションニッセ(千葉県)

NPO法人認知症介護家族の会うさぎ(茨城県)

子育て支援ハッピーキッズ(山梨県)

NPO法人工房あかね(群馬県)

オルタートレードインドネシア(インドネシア)

NPO法人フォレストサイクル元樹(宮城県、動画※ページ下部で紹介)

㈱地域法人無茶々園(愛媛県、動画※)

助成金の意味を戦略的に捉える

第二部では、パルシステム東京「市民活動助成基金」運営委員長を務める山口浩平さん(駒澤大学経済学部非常勤講師)より「生活協同組合に期待する市民活動との連携」について講演がありました。パルシステムの助成活動を「金額の大小ではなく、共に成長し、連帯することに重きを置いたもの」と評し、「助成金は関係性の入口に過ぎません。戦略的に捉え、対等な関係として互いを見極め、助成後に新しい価値を生み出していくことに意味があるのでは」と投げかけました。そのためにも「つながりを保つキーパーソン、コーディネーションのスキルがより問われる」とし、「未来志向な交流を続けて欲しい」と期待しました。

講師の山口さん(右)が進行役を務め、3生協3団体によるディスカッション

講演を受けて、山口さんを進行役に、助成団体の代表と各生協がパネルディスカッションを行いました。助成をきっかけに、地域おこしや組合員・生協職員の一時保育(子育て支援ハッピーキッズ)、食材提供や組合員活動・学習会の定期開催(NPO法人認知症介護家族の会うさぎ)、組合員活動やパルシステムの地域とくらしの課題解決マガジン『のんびる』との連携(NPO法人工房あかね)に発展した事例などが報告されました。「パルシステムと一緒に育ってきた」、「困ったときに声をかけられる相手」といった発言も聞かれるなど、助成後に“次の”関係性が育まれていることがわかりました。登壇したパルシステム山梨の職員、横内敏之さんは「小さな活動をしている人が多いほど、きっと地域は豊かになる。それは組合員のみなさんを力づけ、くらしを支える資源です。今後もたくさんの団体とつながりをつくっていきます」と発言し、パルシステムの助成活動をまとめました。

横内職員(右)と子育て支援ハッピーキッズの森澤昌子代表

カラフルな市民活動をつなげていきたい

副理事長の野々山理恵子(パルシステム東京理事長)は「多才でカラフルな市民の可能性を実感しました。国連の開発目標であるSDGsの17の目標のカラーホイールように、いろんな色がつながって化学反応を起こしている。パルシステムはその接着剤、触媒として作用していきたい」と話し、拍手で閉会しました。

10のテーブルに分かれ、興味関心のある団体と情報交換