たすけあい活動委員会(パルシステム共済連)拡大学習会 「生協共済を『地域の観点』から考える」

2018年10月12日

「たすけあい活動委員会」主催の学習会が9月11日(火)、東新宿のパルシステム連合会本部事務所で開催され、早稲田大学商学学術院教授の江澤雅彦さんが「生協共済を『地域の観点』から考える」というテーマで講演しました。

パルシステムグループで共済や保険事業を担うパルシステム共済生活協同組合連合会(以下、共済連)は、保障事業の剰余の一部を使い、組合員の自主的な助け合いや、ライフプランニング、健康維持などの活動を、「たすけあい活動助成金」というしくみで応援しています。

講演に先立ち、たすけあい活動委員会委員長でパルシステム山梨の梅原隆子理事長は、「少し前は大災害や社会問題には『公助』が先導をきり、そこに地域の『共助』が加わり解決を迎えることが多々あったが、近年は自分の身は自分で守るという『自助』が求められる時代になっています。そこで共済はどんな役割が果たせるのか、今日のお話のなかからヒントを見つけ、みなさんと考えていきたいと思います」とあいさつしました。

生協共済の役割

「『保険』は、人が自分の持つリスクを除去、軽減するために入るもので、“助け合い”ではありません。『共済』は事故や災害が発生した際の事後対応は保険同様、”迅速確実に共済金を支払う”ですが、それに加え“助け合い”を基本に様々な取り組みをしています。たとえば災害時は直ちに現場調査、組合員・契約者の安否確認、制度の説明及び請求勧奨などを進めます。これらはまさに『生協共済』の地域性が試されるところです」と江澤先生。加えてさらに重要な役割があると続けます。「それは事故が起きる以前の情報提供など、事前的な取り組みで、共済団体や生協に課されている重要なタスクだと思います。たとえば情報を各地域で収集し、組合員や地域住民などに提供して防災、減災につなげる。この重要性は東日本大震災で実感しました」。

早稲田大学商学学術院教授の江澤雅彦さん

世帯の多様化と共済

江澤先生は、昨今の世帯の多様化や収入の格差、貧困率の上昇といった状況のなか「組合員が同じ価値観を有している、という考えはもうギブアップしなくてはならない」と指摘します。「巷では『生活設計』などのテキストがたくさん見られるが、生活保障設計に画一の解はない。保障について教科書で勉強をして試験を受け、何とかという資格をもらい、それでOKなんていう単純なものではない。多様化への対応が肝」と共済にかかわる人々へ釘を刺しました。

胸を張って「共済は共助である」~パルシステムへの可能性と期待

共済連の「たすけあい活動助成金」制度にふれ、「組合員からの意見を吸い上げることで使い道を決め、組合員や地域のために還元していく。まさにこれは保険と共済を分けると感銘を受けました。ただ宣伝があまりうまくない。存在を外にどんどんアピールし、自分たちのアイデンティティを示していく努力も必要」とアドバイス。また、「全労済協会の調査で共済には、掛け金の安さ、民間企業や行政にはない独自の事業やサービスの提供へのニーズなどの期待があり、それに応えられる新しい商品も追求してもらいたい。胸を張って“共済が共助である”と言えるよう」と要望しました。そして「主役は組合員。運営側は組合員同士の関係を太い実線で結び、情報提供や、生協や生協共済の意味や意義を伝え、組合員とは共に育ちあう関係であってほしい。共済はなくてはならない存在になりつつあるので、さらにそのアイデンティティを高め強めていただきたい」と期待して講演を結びました。

たすけあい活動助成金