「電気事業法施行規則」等の一部改正省令案に対し意見 原発事故の処理費用は電力事業者と国が負担すべきです

2017年8月25日

パルシステム連合会は2017年8月25日(金)、「電気事業法施行規則」などの一部改正に対し、政府へパブリックコメントを提出しました。原発事故費用を送配電事業者が負担する制度に反対し、公正で透明な電力市場の構築を要求します。

資源エネルギー庁は、2017年8月26日(土)まで「電気事業法施行規則」等の一部改正に対してパブリックコメントを募集しています。これを受けパルシステム連合会は2017年8月25日(金)、意見を提出しました。原発事故による賠償ならびに廃炉費用を託送料金に上乗せして回収する制度変更に反対し、公正で透明な電力市場の構築を求めます。

意見の主な内容は、以下の通りです。
1.「賠償金負担金の回収等」の新設に反対します。
2.「廃炉円滑化負担金の回収等」の新設に反対します。
3.省令改正の前に原子力発電を保護し温存していく政策を撤回し、変更を検討してください。

福島第一原発事故の対応に要する費用は、当初想定していた11兆円から21.5兆円へと倍増しました。原子力発電所がひとたび事故を起こせば想定以上のばく大な費用がかかり、それ以上に事故の影響を受けた人々のくらしが破壊されることの深刻さを私たちは重く受け止めています。

東京電力福島第一原子力発電所の事故責任の所在がまだ不透明なまま省令改正を行い、賠償および廃炉に関する費用を送配電事業者がその接続供給先に負担させることは、電力システム改革の目指す透明・公正な電力市場の形成に逆行することになります。
「電気事業法施行規則等の一部改正に対する意見」パブリックコメント全文(PDF)