パルシステムグループと埼玉県内の産直産地5団体は7月21日（木）、埼玉県川口市で「埼玉産直協議会『農・彩・土』（ノーサイド）」の調印式および設立総会を開催しました。埼玉県内での地産地消を進め、交流や商品開発により県内農業のさらなる発展を目指します。

交流を中心に商品開発も視野

パルシステム生活協同組合連合会（11会員・会員総事業高1,902億95百万円/会員生協の組合員総数130.3万人）と農産子会社のジーピーエス、会員生協のパルシステム埼玉、産直産地の沃土会、南埼玉産直ネットワークの5団体は7月21日（木）、埼玉県川口市のフレンディアで「埼玉産直協議会『農・彩・土』」の調印式および設立総会を開催しました。会場には各団体の関係者など65名が出席しました。

埼玉産直協議会「農・彩・土」は、生産者と消費者の交流を通じて地産地消と県内農業の発展、環境保全を目的に設立しました。今後は、これまでそれぞれの産地で実施してきた農業体験や生き物観察、料理教室といった交流事業を中心に活動するほか、役職員の研修会や県内の食品メーカーと連携した産直原料を使用した加工食品の開発なども検討していきます。

パルシステムグループでは現在、20の産直協議会が活動しており、埼玉産直協議会「農・彩・土」は21番目になります。

調印式後握手する各団体の代表

5団体の代表による調印式

基本協定書の調印式に先立ち、沃土会の矢内克志代表とパルシステム埼玉の坂本美春理事長がそれぞれあいさつしました。

矢内代表は「東日本大震災による原発事故では、生産者も放射能の不安を感じながら土を耕しています。いまこそ、多くの生産者と消費者がつながり、埼玉県を盛り上げていきましょう」と呼びかけました。坂本理事長は「震災の影響で設立が3カ月遅れました。放射能汚染など難しい問題はありますが、これまでの産直のつながりを生かし、いっしょになって乗り越えたいと思います」と語りました。

その後、矢内代表、坂本理事長と南埼玉産直ネットワーク山崎浩幸代表、パルシステム連合会山本伸司理事長、ジーピーエス野村和夫専務が協定書にサインしました。

基本協定書にサイン

事業計画や役員選任などを承認

続いて開催された設立総会では、規約制定、事業計画および予算、役員選任の議案をそれぞれ審議し、いずれも承認されました。

2011年度の事業計画は、南埼玉産直ネットワークでの田んぼ交流、沃土会での畑の学校、わくわく農園、各地で開催する料理講習会などの交流事業を実施します。また、次年度以降の実現へ向けて産直原料を使用した加工商品の開発を検討会で進める予定です。役員は、会長に矢内代表、副会長には山崎代表と坂本理事長がそれぞれ選任されました。

自然との共生見直されている今こそ

次に記念講演として山本理事長が「埼玉産直協議会への意義と発展への期待」をテーマに語りました。山本理事長は「東日本大震災で、自然との共生や地域コミュニティの再生といった価値が見直されています。これらはパルシステムが以前から取り組んでいたことです。多様な生物が生きる土と触れあう農業には、ほかでは得られない多くの体験ができます。農業を知る、つくるためにも協議会を発展させていきたいと思います」と抱負を語りました。

パルシステムの産直をめぐる協議会

パルシステムは、埼玉産直協議会「納・彩・土」を含め21の協議会が活動しています。資源循環型・環境保全型農業による地域活性化や、産直品を原料にした加工商品の開発などに取り組んでいます。