「ひきこもり女子会」 当事者スタッフなど10人の緩やかなつながり〔東京〕
2026年11月4日
体に向き合い解きほぐす心
パルシステム東京(本部:東京都新宿区、理事長:西村陽子)が正会員として活動する一般社団法人くらしサポート・ウィズ(新宿区大久保、理事長:渡邊たかし)は10月30日(金)、パルシステム東京本部会議室で女性自認のひきこもり当事者を対象とする「ひきこもり女子会@パルシステム東京」を開催しました。出入り自由の会場には10人が集い、心と体をときほぐす「和みのヨーガ」やテーマトークで、緩やかなつながりを広げました。
体への信頼を取り戻す体験を伝授
女子会は年に3回、対人関係の難しさや生きづらさを抱え、ひきこもり状態などにある女性を対象に開催しています。今回は、座ってできる「和みのヨーガ」やテーマトークへの参加を呼びかけ、会場に10人が集まりました。
和みのヨーガを教えてくれたのは、パルシステム東京の利用者でもある公認心理師の鈴木明美さんです。不登校やひきこもり、その家族のセラピストとして活動しており、若者就労支援のサポートステーションなどでも和みのヨーガや心と体を知る講座をしています。
鈴木さんは、体の痛みや辛さは「自分が疲れている、無理をし過ぎている」と教えてくれているサインだと話します。心と体はコインの裏表のように連動していて、体に付いているストレスを流してあげれば自然と心もほぐれると呼びかけ、ゆったりとした動作のエクササイズを伝えます。
動作の基本は、頑張って考え過ぎずに体に意識を向けて、自分にとって心地良ければ正解だといいます。「全ての正解はいつも自分が持っている」と、体を通じて信頼を取り戻し、自分の心とつながり安心できるよう感覚に意識を向けます。自分自身で心をほぐすのは難しいけれど、体をほぐすことで自然と心もほぐれていく体験をして欲しいと参加者に伝えました。

▲体に付いたストレスを流し心を自然にほぐすエクササイズ

自分一人ではないと実感
和みのヨーガに続くテーマトークでは、当事者スタッフが交流をフォローし、一人ひとりが抱える思いを和やかに受け止め合う場を作りました。
専業主婦であるスタッフの一人は、自営業の家庭で「働かざる者食うべからず」との価値観で育てられたことで「専業主婦は働いていないのでは」と重圧を感じていたそうです。しかし、女子会の運営にかかわるようになって孤立感が軽減され、安心につながっていったそうです。「皆さんにも自分だけではないという気持ちを持ち帰って欲しいです」と参加者に呼びかけ交流を後押ししました。
就職氷河期世代だと言うスタッフは、「自分は世の中に必要とされていない」と自己肯定感が下がっていった当時を振り返ります。女子会に参加するようになってから、同じ状況で悩みを抱える人と話すことができ、少しずつ前向きになったと話します。「皆さんも今日来るまでにはとても勇気が必要で、いろいろ考えて一歩踏み出してきたと思います。ぜひいろいろな話をしてください」と呼びかけました。
20代から50代までの参加者10人は、年代別や好きなものなどのテーマで数回グループを入れ替え、それぞれの思いを語り合いました。話が尽きない場面も見受けられ、初参加の人もリピーターも思い思いの話をしました。
瞑想と呼吸法で心身のバランスを調整
最後に鈴木さんは、自分の思いを言葉にして伝えるおしゃべりを楽しんだことで、脳科学的にも安心感やストレス軽減につながっていると話します。交感神経を活発化させたおしゃべりの後に、リラックスモードに切り替える副交感神経のバランスを取ることで、自分のペースを取り戻す瞑想と呼吸法を伝えました。
「新鮮な空気を取り入れるため息を吸い、体の中の不要な力や思考を外へ手放すイメージで息を吐いてください」と呼びかけて体の各部位の緊張をほぐしていく瞑想を促し、心身のバランスを整えて女子会を締めくくりました。
イベント参加者からは「誰かと話す機会ができ良かったです」「もっと頻繁に開催されると嬉しいです」など好評の声が寄せられ、それぞれの安心感を受け取る温かな場となりました。
パルシステムグループはこれからも、多様な立場の人たちに寄り添い、誰もが安心して暮らしていける地域社会を目指します。