ひきこもり当事者・経験者のリアル伝えるショートドラマ公開 国仲涼子さんや田中要次さん演じる家族の心情

2025年12月15日

「こもリアル」全6話で伝える一人ひとりの思い

パルシステム連合会が企画委員を務める、厚生労働省「ひきこもりに関する地域社会に向けた広報事業」では、ひきこもりへの社会的理解を広げるキャンペーン「ひきこもりVOICE STATION 2025」の一環として12月、公式YouTubeサイトで経験者の体験談を基にしたショートドラマ「こもリアル」の全6話、8本の動画を公開しました。社会の多様性への不寛容に直面した経験者のさまざまな思いを伝え、全国に推計146万人(内閣府調査)いると言われるひきこもり状態の人たちへの理解を広げます。

「つながり」のきっかけなどを描写

公開された動画は、「ひきこもりVOICE STATION」などで紹介する全国のひきこもり当事者・経験者のエピソードを演出家の宮本亞門さんの監修でショートドラマにしたものです。

母親の認知症をきっかけに社会とつながった男性や、「自分の人生を考えないように」とプレイし続けたオンラインゲームで仲間とつながったエピソードなどを紹介します。「みんなと同じことができない自分には価値がない」と死を考えた時、生きたいと感じていることに気づき「ただ生きればいい」と思えるようになるまでの心の動きなどを伝えます。

社会の不寛容さなどを要因に傷ついた心にブレーキをかけ、人とのつながりを避ける当事者は、誰よりも自分の将来を心配し、考え続けています。当事者を見守る家族の心情などを俳優の国仲涼子さんや田中要次さんが伝えます。

▼第1話 母と息子の25年 前編

▼第1話 母と息子の25年 後編

▼第2話 分かれ道

▼第3話 魔法が欲しい

▼第4話 始まりの朝 前編

▼第4話 始まりの朝 後編

▼第5話 ガムテープ

▼第6話 家族会で父は

バーチャルアート展でも上映中

ショートドラマは、オンライン上の「バーチャル!『‟HIKIKOMORI” ANYONE?他人事じゃないかも展』」でも閲覧できます。バーチャル空間には、2025年2月に渋谷n_space(渋谷区宇田川町)で開催された「‟HIKIKOMORI” ANYONE?他人事じゃないかも展」での出展作品などが展示されています。

演出家の宮本亞門さんや音楽クリエイターのヒャダインさんなどさまざまなジャンルのクリエイターが、「ひきこもりVOICE STATION」の活動で寄せられた当事者・経験者の声を映像や音楽、俳句など多様な形のアートにしています。

会場には「ひきこもりVOICE STATION 2025」クリエイティブプロデューサーを務める宮本亞門さんのアバターが登場します。展覧会のアンバサダー「サイバーAMON」(声:宮本亞門)として「ひきこもりの声に触れ、誤解や偏見をなくして欲しい」と来場者に呼びかけます。

▼バーチャル「‟HIKIKOMORI” ANYONE?他人事じゃないかも展」
https://shakainoad.metatell.app/SkXWayy/

バーチャル!「‟HIKIKOMORI” ANYONE?他人事じゃないかも展」展示内容

宮本亞門(演出家)×経験者・家族:ひきこもり人生ドラマ朗読劇(ドキュメンタリー映像作品)
ヒャダイン(音楽クリエイター)×経験者:ボカロHプロジェクト「カレンダー/ 七桁ラピ調r 」(音楽映像作品)
※「VOCALOID(ボーカロイド)および「ボカロ」はヤマハ株式会社の登録商標です
ひうらさとる(漫画家)×当事者:「とまった青春」(漫画作品)
夏井いつき(俳人)×百々新(写真家):「ひきこもごも俳句フォト」
池平徹兵(現代美術家)×当事者20人:「共鳴の宇宙」(現代アート作品)
井澤由花子(画家/アーティスト)×ひきこもり当事者の家族:「VOICE PAINTING:家族の風景」(映像作品)

ほか新コンテンツを随時追加予定

パルシステムは多様な立場にある人たちへの理解を広めるため、情報メディア「KOKOCARA」や地域活動情報誌「のんびる」での記事掲載や連携団体の「ひきこもり女子会」開催に協力しています。今回の企画もパルシステムの利用者をはじめ、連携団体などと協力し、より多くの人たちへの参加を呼びかけます。

 

パルシステムはこれからも、さまざまな状況に置かれる人たちの声に耳を傾け、誰もが暮らしやすい地域づくりを進めていきます。

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