トラックの“余生”を災害支援に 役割終えた配送車両を支援団体へ贈呈

2025年5月20日

支援物資輸送や食品供給のキッチンカーなどに

パルシステムグループの物流会社㈱パルライン(本社:東京都江東区、代表取締役社長:太田賜嗣夫)は5月16日(金)、パルシステム東京八王子センターでトラックの贈呈式を開催しました。災害支援などでの活用を目的に、配送車両として使用してきた1.5トントラック5台を公益社団法人ピースボート災害支援センター(PBV、本部:東京都新宿区、山本隆代表理事)へ贈呈しました。

1.5トントラック5両を提供

贈呈するのは、パルシステムの配送業務に使用されていた1.5tトラック5両です。車両入替に伴う旧車両の再利用先として活用されます。PBVでは大規模災害が発生した際、被災地域への支援物資の輸送やキッチンカーなどへの活用を予定します。

車両は順次、PBVへ引き渡し、キッチンと冷凍・冷蔵庫、電源を備えた「FOOBOUR(フーバー)」へ改装した上で災害支援などに活用します。能登半島地震では炊き出しなどで食事を提供したほか、道路事情などから頻繁に訪問できない地域では荷台を食品庫として利用し、保管型の食材提供拠点として活躍しました。

被災地支援がない期間は、地方自治体の協力を得て生活困窮者へ食品などを提供するフードパントリーの拠点として活動します。人口の少ない地域には生活困窮者支援の手が届きにくく、PBVでは当面、トラック10台を配置する計画です。

贈呈式に参加した上島安裕理事は「これからの活動に背中を押される気持ちです。生協の配達トラックは普通免許で運転できるため重宝します。有効に活用します」と語りました。これを受け、パルラインから参加した太田賜嗣夫社長は「これまで利用者の生活に貢献してきたトラックが再び活躍できる機会を得られ、感慨深いです。車両は定期的に入れ替えているので、今後も貢献できればと考えています」と話しました。

PBV上島理事(右)へ目録を手渡すパルライン太田社長

寄贈されたトラック

すでに稼働する「FOOBOUR(フーバー)」と同様に改装されます