政府へ飼料高騰の対策強化を要望 国産化や施設更新など制度拡充を

2023年2月14日

飼料価格の高騰が続く状況を受けパルシステム連合会は2月14日(火)、野村哲郎農林水産大臣へ支援制度の拡充などを要望しました。補助制度の弾力的な運用や国産飼料の生産拡大など持続可能な畜産を営む環境整備への制度強化を求めます。同日は理事長の大信政一が角田秀穂農林水産政務官と面会し、要望書を手渡しました。

なかには廃業を決める生産者も

飼料価格をめぐっては、コロナ禍による物流停滞や異常気象による不作、ウクライナ情勢などの影響から高騰が続いています。これを受けパルシステムは、日常的に産直取引のある畜産生産者や生産団体への聞き取り、要望をまとめました。

聞き取りでは、価格高騰の長期化を要因に廃業を余儀なくされた例もすでに顕在化している実態が分かりました。パルシステムは、全国の畜産生産者が健全な経営を継続できるよう、支援の強化を求めます。

角田政務官(右)へ要望書を手渡しました

提出した要望の概要は次の通りです。

1.配合飼料価格高騰に対する補助制度の拡充を再検討してください

2.国産飼料の生産拡大に資する制度を強化してください

3.経年劣化や家畜疾病対策強化にともなう施設更新などへの支援を強化してください

意見全文はこちらから参照できます(PDF)

「持続可能な畜産に支援は不可欠」

 

要望書の提出は農林水産省にて行われ、パルシステム連合会理事長の大信は「要望は、生産者と消費者の声を代弁するものです。特に小規模な生産者を取り巻く環境は厳しさを増しており、持続可能な経営へ向けた支援は不可欠です」と要望しました。

これを受け、角田政務官は「要望をしっかりと受け止め、検討します。生産者の経営安定を実現するためにも、国産飼料やたい肥のマッチングなどによる連携を広げることも重要と考えています。政府としてなにができるか考えます」と前向きな姿勢を示しました。

意見交換のようす