パレスチナガザ地区被害者へ緊急物資を提供 オリーブオイル産地による支援にカンパ
2014年9月10日
パルシステムの取り扱うオリーブオイル産地、パレスチナで、イスラエル軍攻撃による大きな被害が出ています。パルシステム連合会では、NPO法人APLAを通じて、緊急支援物資の提供など支援活動を展開する出荷団体へ30万円をカンパしました。
緊急支援物資へ30万円をカンパ
イスラエル軍が7月8日(火)に開始したパレスチナガザ地区への攻撃は、武装勢力の拠点だけでなく、民家、病院、国連機関、発電所など、人びとの生活基盤を壊滅させました。犠牲者となった人々の7割以上が子どもや女性を含む民間人といわれ、家屋の破壊も1万軒以上と報道されています。人口の約4分の1にあたる40万人以上の人々が国連施設や親戚の家で避難生活を強いられています。
地元NGOでは、避難民の支援を続けています。食料や日用雑貨、マットレス、衛生用品、衣類、靴、煮炊きの燃料などを継続して配布しているほか、医療や炊き出し、子どもの居場所づくりも進めています。
パルシステム連合会ではパレスチナで産出するオリーブオイルを取り扱うことで、生産者の自立を支援しています。このたび、人道的見地からアジア各地と自立に向け取り組むNPO法人APLA(あぷら)を通じ、30万円をカンパすることにしました。カンパ金は、オリーブオイルの出荷団体、UAWC(パレスチナ農業開発委員会)、PARC(パレスチナ農業復興委員会)を通じ、緊急支援物資に役立てられます。
個人からのカンパも呼びかけます
ATJおよびAPLAでは、復興に向けた支援のための募金を広く呼びかけています。募金は、同じくUAWC、PARCが現地NGOなどと連携し、ガザの人びとへ支援物資を送ることに活用します。UAWCは、農民・漁民を中心としたガザで被害にあった10,000家族を目標に、PARCでは、当面8,500人を対象に、10万ドル相当分の緊急救援物資を届けることで動いています。
緊急救援物資の支援が終了した後には、現地の状況に合わせて必要な支援を行うことになります。
緊急募金の振込先などの情報は、以下のリンクをご覧ください。
ガザ地区への緊急支援金のお願い(APLA)
●現地からの報告
参考1)PARC(パレスチナ農業復興委員会)のガザ支援活動及び被害状況について
PARCは、ガザ地区の人口の15%に当たる28万人がイスラエルの攻撃によって避難民となっている現状で、当面8500人を目標に10万ドル相当分の緊急救援物資を届けることで動いています。緊急物資として必要とされているのは、飲料水、食料、衛生用品、応急処置用医薬品、毛布、マットレス、子どもや女性の衣料品、そして乳児のミルクなどです。
8月2日には、ガザ市にあるPARC本部がイスラエルの攻撃の的となりました。7月30日には、救援物資の配布作業にあたっていたPARCのボランティアスタッフのエマド・アズフォル氏がイスラエルの攻撃で亡くなりました。5人の子どもたちが残され、また2日前にはエマドの父親もイスラエルの攻撃で命を落としていました。
(PARCからの呼び掛け)
私たちはパレスチナ人として、PARC職員・ボランティアとして、ガザの私たちの同胞のためにできる限りのことをしていく所存です。どうか世界中の皆さん、私たちに力を貸してください。
参考2)UAWC(パレスチナ農業開発委員会)からの近況報告
UAWCでは、海外及びパレスチナの団体からの支援により、これまで900箱のフードバスケットをガザの人々に届けました。
ガザ地区で支援を必要としている人はたくさんいますが、まずUAWCができる範囲で活動すべく、10,000家族を目標にフードバスケットを配布します。特に漁民や農民に対する緊急救援が必要であることから、漁民のために1500箱、農民のために700箱のフードバスケットを準備中です。(※UAWCのフードバスケット:100ドル/箱)
現在ヨルダン川西岸地区では、農業委員会のメンバーたち、UAWC職員、そして友人たちが、2,000箱のフードバスケットを集めて、ガザに送り出そうとしています。ガザヘの物資運搬は、緊急救援物資を運ぶ、「フードセキュリティクラスタ」の協力で行っています。
※「フードセキュリティクラスタ」は、国際NGO、赤十字、国連機関、各国政府やドナーも含めてあらゆるパートナーや関係者と協力して世界各地で活動している団体です。
<関連リンク>
パレスチナのオリーブオイル(ATJホームページ)