大隅地区養まん漁業協同組合がうなぎ1万2千食を提供 「がんばっぺ・いわき・大隅うなぎデー」を開催しました
2011年5月26日
パルシステム福島とパルシステム連合会は5月20日(金)、産直産地の大隅地区養まん漁業協同組合の協力で、被災地福島県いわき市にうなぎを届ける「うなぎデー」を実施し、被災地をうなぎで元気付けました。
パルシステムは東日本大震災発生以降、さまざまな支援に取り組んでいます。その一環として5月20日(金)、福島県いわき市でうなぎを提供し被災地を激励する「がんばっぺ・いわき・大隅うなぎデー」を実施しました。
今回の支援は、パルシステムの商品担当者とうなぎの産直産地である大隅地区養まん漁業協同組合(以下大隅養まん組合)との打ち合せのなかで実現しました。パルシステムの炊き出しや学校給食への食材提供の取り組みに共感し、12,000食分の提供を申し出てくれました。
そのうち6,600食分が福島県いわき市での「がんばっぺ・いわき・大隅うなぎデー」で提供され、いわき市内の避難所や災害ボランテイアセンター、福祉関係団体などを通して、被災者および被災者の支援活動に携わるみなさんへ届けました。
避難所や支援拠点で手渡ししてきました
うなぎデーには、鹿児島県鹿屋市から楠田茂男組合長はじめ大隅地区養まん漁業協同組合関係者3名と、パルシステム福島の吽野元衛理事長、安齋雄司専務、パルシステム連合会の関係者計9名が訪問しました。
まず、いわき市勿来(なこそ)地区災害ボランテイアセンターにて、活動状況を聞きました。いわき市は今まで大きな災害に見舞われた経験が少なく、地域住民でのボランティアセンター立ち上はまったくの手探り状態からのスタートだったとのことです。山口県宇部市の「復興支援うべ」と協力しながら活動を進めてきましたが、一定のめどがたったためセンターの活動はこの週末で終了しました。
その後、避難所となっている「いわき南の森スポーツパーク」も訪問しました。避難所長は「お湯を沸かして待っていました。さっそくみなさんの昼食に出したいと思います」と話しました。避難所では、約80名が生活していますが、学校や仕事で出かけている人も多く、訪問した日中は閑散とした状況でした。
午後は、21世紀の森公園グリーンスタジアムに駐屯する自衛隊災害支援駐屯地を訪問。復旧活動に従事している自衛隊のみなさんに提供しました。当初は捜索活動など行っていましたが、現在は市内3カ所の避難所へ食事や物資を提供しています。こちらでも少しずつではありますが、被災から立ち直りつつある様子を感じられました。
同じ水産物を扱う仲間として漁協も訪問
中之作漁港では、鮑雲丹(あわびうに)増殖協議会へうなぎを提供しました。いわき市の名産の1つに「うにの貝焼き」がありますが、うにを養殖も大きな打撃を受けていました。続いて津波の被害が大きかった海岸(平薄磯地区)も視察しました。こちらの海岸は海水浴でも人気だそうですが、ひとたび海岸から陸に目を移すと、荒涼とした風景が広がっており、改めて震災の被害の甚大さを見せつけられました。
最後に、福島県漁業協同組合連合会を訪問しました。地震と津波に加え原子力発電所の事故による放射性物質の漏えいにより、一部地域では避難を強いられ風評被害も含めて漁も制限される状況にあります。そのような現状について説明があった後、パルシステムへは「水産物の販売に関していろいろ智恵を貸してください」との要望を受けました。
大隅養まん組合の楠田組合長は「ささやかでですが、いわき市の被災者のみなさんへ気持ちを直接届けることができ、よかったです。復興に向けた道のりは大変でしょうが、がんばってほしいと感じました」と感想を述べました。