もっといい明日へ 「超えトーク」 私にうれしい・未来にやさしい パルシステム商品づくりのひみつ

2022年10月6日

パルシステム連合会は9月1日(木)、東京・東新宿本部で、第3回超えトーク―「パルシステム商品づくりのひみつ」を開催。サステナブルな商品づくりに取り組むメーカーから、こだわりや想いなどを伺いました。

パルシステムは4月より、未来が楽しみになるサステナブルアクションもっといい明日へ超えてくをスタート。取り組みの一つ「超えトーク」では、社会の課題や話題性をテーマとした学習会を展開しています。

今回はパルシステムのPB商品を製造する、㈱ニチレイフーズ、㈱ぎょれん北光、JPホームサプライ㈱の3社に、カタログや注文サイトでは伝えきれない想いや苦労、こだわりを伺いました。目から鱗の情報やおすすめの使い方など盛りだくさんの内容で、組合員や役職員など約270名が参加しました。

開会にあたりパルシステム連合会商品委員会・樋口民子委員長(パルシステム埼玉理事長)は「「超えてく」は身近なできることから持続可能な取り組みを進めること。商品づくりの裏側や作り手の想いを知ると、それを選ぶことがサステナブルな選択になるとわかる。これは私たちの超えてくアクションにつながると思います」とあいさつしました。

連合会商品開発本部・副本部長の野津秀男はパルシステムの商品づくりについて説明。パルシステムの理念「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」を原点に、組合員のくらし課題解決のため、食品のみならず家庭用品も約束や想いに則って、次の世代に引き継いでいけるような商品づくりを行っていることを紹介しました。

食べて使ってサステナブルアクション

パルシステムの冷凍食品のなかで1~2位の利用を争うのがニチレイフーズの「直火炒めチャーハン(産直米)」原料や製法、環境への配慮などいろいろな工夫や取り組みをしています。㈱ニチレイフーズの岩本さんは「包材のプラスチック排出量削減は、メーカーが包材見直しに取り組み、組合員のみなさんにその商品を利用してもらうことで実現できます。毎日の食事で気づいたら削減に参加という無理なくおいしい循環になればと願っています」と述べました。レンジかフライパンかの質問ではお好みで、またお子さんなどがスプーンで食べる場合は、レンジのほうがしっとりして食べやすいと提案しました。

 

右から時計回りに 「直火炒めチャーハン(産直米)」の㈱ニチレイフーズ・岩本 亜希子さん、「キッチンペーパーエコ(ロールタイプ)」のJPホームサプライ㈱・宮治 豊さん、「北海道えりも産日高昆布」の㈱ぎょれん北光・田口清太さん(右)と松山 凜太郎さん、司会のパルシステム茨城 栃木常任理事・稲毛明美さん

 

北海道えりも産日高昆布」の産地の襟裳岬は、かつて砂漠化し海に砂が大量流出したことで、砂地で生息できない、水が濁ると光合成ができず枯れてしまうという昆布は大きなダメージを受け、収穫量が激減し、このままでは枯渇という危機に瀕しました。漁師たちは緑化に立ち上がり、強風という大きな困難を乗り越え、現在の持続可能な産業へつなげています。「表面の白い粉は、干す際にうまみ成分が表出したものでカビではないです。等級的には3等なので、パルシステムで「うまみが見える日高昆布」として企画してもらっているんです」と㈱ぎょれん北光の松山さん。昆布は湿度が大敵なので、常温でもシンクの下などには置かないようにしてほしいそうです。

「キッチンペーパーエコ(ロールタイプ)」はキッチンペーパーとしては珍しい古紙100%使用の再生紙。JPホームサプライ㈱の宮地さんは、古紙でも蛍光染料が入っていないものが必要不可欠で、それに対応できる業者探しに奔走したそうです。2021年度の出荷実績から、古紙の使用で約6000本の樹木の保護に。宮地さんの懸念は、牛乳パックが集まりづらくなっていること。学校給食での紙パック回収率は40%台で、半分以上が廃棄されていると話します。「牛乳パックのリサイクルは環境教育の点でも非常に重要。すぐれた再生資源であることの認識を深めてもらう必要があると思う」と強調しました。組合員は「牛乳の利用にも密接な関係があり、リサイクルに出すことはさらに重要だということをあらためて感じた」と感想を述べました。

パルシステムオリジナル「キッチンペーパーエコ(ロールタイプ)」を発売 牛乳パック類の再生紙100%|2011年2月21日

パルシステムでは、毎日のくらしのなかでできる、無理なく心地よいサステナブルな未来づくりへのアクションを呼びかけています。今回の超えトークは、ふだんの買物で商品を選ぶことで、サステナブルな未来づくりに参加できることへの気づきとなりました。