佐渡の伝統芸能と「トキを育むお米」の絆をつなぐ ― 文弥人形上演会 開催報告

2026年3月27日

2月21日(土)、さいたま市の大宮ソニックシティ 小ホールにて、パルシステム連合会主催による「佐渡文弥人形上演会」を開催しました。本会は、重要無形民俗文化財である佐渡の伝統芸能「文弥人形」を鑑賞いただくとともに、トキが生息する佐渡の環境保全と、それを支える「トキを育むお米」の産直の取り組みについて理解を深めていただくことを目的として企画されました。

当日は、会場参加に加えてオンラインでのライブ配信も実施し、合わせて約500名が参加しました。

お米が結ぶ、生産者と消費者の思い

開会にあたり、パルシステム連合会 産直委員会の古家滋子委員長が挨拶に立ちました。古家委員長は、多くの参加者や佐渡市をはじめとする関係団体への感謝を述べるとともに、本日文弥人形を演じるのが、野浦地区の生産者の皆さん自身であることを紹介。

かつて野生絶滅したトキをもう一度空へ舞い戻らせたいという強い思いから、JA佐渡の生産者が農薬を削減し、生き物を育む環境保全型農業を積み重ねてきた歩みに触れ、「『トキを育むお米』は、生産者の思いと、商品を支える組合員の思いを結びつける存在です。組合員がこのお米を選ぶことで、トキの餌場が広がり、佐渡の里山の風景を未来へとつないでいきます」と、食べる人の選択が作る人の取り組みを後押しすることの重要性を訴えました。

講演と上演、そして交流が紡ぐ未来

第1部は、佐渡市、JA佐渡、佐渡文化財団を招き、「トキと共生する佐渡の米作り」や「農業に根ざした佐渡の伝統芸能」をテーマにした講演です。トキが住みやすい環境を作るためのビオトープの設置や、冬の田んぼに水を張る「冬水田んぼ」などの具体的な取り組み、そして、厳しい農作業の合間に受け継がれてきた文弥人形の歴史について、スライドを交えた解説をしました。

第2部では、野浦の生産者による文弥人形の上演です。演目は「春駒」と「文弥人形(檀風の段)」の2本。感情豊かに語られる太夫と、哀愁を帯びた三味線の音色に合わせ、人形たちがまるで生きているかのように舞台上を舞う姿は、会場の参加者を魅了しました。

上演終了後は、演者の方々が人形と共に客席へ降り、参加者との交流タイムが設けられました。参加者は、間近で見る人形の精巧な作りに驚き、演者に質問をしたり、記念撮影をしたりと、和やかな笑顔にあふれた時間となりました。

次回の開催は、2年後を予定しています。
パルシステムは今後も、産直産地と共に、食と農、そして地域に息づく文化を支える活動を続けてまいります。