パルシステム生産者・消費者協議会第28回通常総会 各産地のビジョンを共有し、次の10年へ
2017年3月13日
パルシステムの産直産地の生産者と生協組合員でつくるパルシステム生産者・消費者協議会は3月2日(木)、東京・千代田区の日経ホールで「第28回通常総会」を開催しました。
生産者と消費者による他にない組織
パルシステム生産者・消費者協議会(以下生消協、169団体)は3月2日(木)、東京・千代田区の日経ホールで通常総会を開催しました。会場には、産地の生産者や生協組合員などが集まり、2016年度(12月期)報告と17年度方針・予算案などが承認されました。
開会であいさつした大津清次代表幹事は「今年度は多くの産地で10~20年先を見据えたビジョンづくりに取り組みました。自らを見つめ直すことができたのではないでしょうか。また、産直産地で発電される太陽光やバイオマスエネルギーの供給がパルシステム電力によって開始されるなど、新たな産直の流れ、仕組みが始まっています。生消協は、他のどの生協にもない、パルシステムだけの活動です。充分に活用し、議論し、未来をともに創りましょう」と呼びかけました。
総会議案はすべて賛成多数で承認
総会では、2016年度の報告と2017年度活動方針、役員改選の3議案が、賛成多数で承認されました。2016年度は「産地ビジョン」づくりを通して産地の基盤を固め、次世代リーダー育成のほか、地方農業の可能性を意識した研修会などを開催しました。また「ほんもの実感!」くらしづくりアクションの一貫として、生消協役員による配送同乗研修と、センター職員への学習会などを実施しました。
活動方針は会員産地間での「産地ビジョン」の共有と、環境保全型農業の更なる推進と品質向上などが盛り込まれました。今期で退任する幹事に対しては、花束の贈呈と拍手が送られました。
質疑応答では、会場から「生協の担い手(職員・組合員)を育成していくためにも、福祉など地域活動にも積極的に関与してほしい」、「『ほんもの実感!』の取り組みをより強固にするためにも、商品委員会との連携を模索したい」、「出荷基準・体制の見直しについても議論を」など、生消協の今後に期待する多くの意見が寄せられました。
産地ビジョンは、みなのビジョン。ともに未来を。
総会後には、若手リーダー研修、センター研修、産地ビジョンの取り組みについて、生産者や関係者代表から報告がありました。若手リーダー研修は今年度3回実施され、生産者と生協職員が「食べるとつくるの協同」について議論を交わしました。参加した生産者の山下一樹さん(アップルファームさみず・長野県)は「お互いに、もっとふみこんだ“協同”ができないか。仲間意識から絆へと関わりを深めていきたいです」と話しました。
年4回、累計55名の配送同乗研修を受け入れた、パルシステム東京・坂口明宏江東センター長は「配送担当者、センター職員の産地や商品に対する関心が高まり、供給実績も伸張するなど、有意義な学びの場となりました」と取り組みを評価しました。74産地が取り組んだ「産地ビジョン」については、コア・フード牛の産地・宮北牧場(北海道)の宮北輝さんが、「産地のビジョンは生産者だけでなく、消費者や関係者を含めた、みなのビジョンです。一緒に未来を創っていきたい」と熱弁し、大きな拍手が湧きました。