産直産地 恩納村漁業協同組合が「農林水産大臣賞」を受賞

2024年3月14日

第29回全国青年・女性漁業者交流大会が3月6日(水)、7日(木)に開催され、パルシステムと産直の取り組みを行なっている「恩納村漁業協同組合」が、多面的機能・環境保全部門で農林水産大臣賞を受賞しました。恩納村地域の環境・生態系に負荷の少ない海藻養殖の推進や「サンゴ礁の海を育む活動」への取り組みが評価されました。

恩納村の豊かな海を守り育む持続的な漁業を

「恩納村漁業協同組合」(代表:金城 治樹)は「つくり育てる漁業」を営む、養殖技術の優れたもずくの産地です。パルシステムでは、「恩納村美ら海産直協議会」として組合員との交流や、プライベートブランド商品「恩納もずく」の利用代金の一部を親サンゴの育成や植え付けへと活用しています。

今回、気候変動や陸域からの負荷による恩納村地域の漁業環境悪化の解決に向けて、各部会・関係機関と連携しての活動や、その成果が評価され、多面的機能・環境保全部門で農林水産大臣賞を受賞しました。

恩納村漁業協同組合 漁業振興会 林 一也 会長

恩納村漁業協同組合の活動

(1)オニヒトデ対策
サンゴの食害生物として大量発生していたオニヒトデ。サンゴ礁を保全するために、約40年のデータと生体情報を加味した駆除活動を行い、海域全体におけるオニヒトデの密度をコントロールしています。
(2)陸域負荷対策
赤土被害防止のために、漁業者自らが年2回82地点のモニタリングを実施しています。
(3)モズク消費での里海づくり
サンゴの養殖や植え付けによるサンゴ礁の自然再生をたすける「サンゴの海を育む活動」を実施。恩納村漁業協同組合がもずくの安定供給を担い、加工メーカーが素材を生かした商品を製造、パルシステムで提供し、組合員が購入した売り上げの一部がサンゴ礁を育む活動へ活用される仕組みとなっています。

 

効果

(1)地域との相互理解
豊かな海と地域産業を地域と共有するために村教育委員会とも連携し、小・中学生への体験学習や課題学習を行っています。

(2)もずく商品の売り上げ数増加
もずく商品の売り上げは年々増加し、令和2年には600万個を突破しました。
※パルシステム以外での販売も含みます。

(3)健全な海藻藻場への寄与
地域全体で陸域からの負担軽減に取り組むことで健全な海藻藻場の維持に貢献しています。

 

パルシステムでは、今後も産直産地とともに持続的な水産業に取り組んでいきます。

サンゴの森を育てて里海を守る

「全国青年・女性漁業者交流大会」とは

全国漁業協同組合連合会が主催の交流大会。青年・女性漁業者の研究・実践活動が、水産業・漁村の発展と活性化に大きな役割を果たすことを期待した、研究・実践活動の成果発表の場です。 また、広く相互の知識や研究を交流し深めることにより水産業・漁村の発展・活性化のための技術・知識などを研鑽することを目的としています。

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