タイのバナナ生産者らと「平和と友好の宣言」を発表 日タイ両国の立場から平和への連帯を誓う

2015年8月18日

パルシステム連合会とバナナ生産者、流通事業者で構成する「タイ・パルシステム産直協議会」は、戦後70年を踏まえ「平和と友好の宣言」を発表します。日本とタイ、それぞれの立場から、平和・善隣・友好に向けて連帯していくことを誓います。

生協、流通、生産8団体による共同宣言

タイ・パルシステム産直協議会は、組合員にも人気の「ホムトンバナナ」にかかわる日本とタイの生協、流通、生産8団体で構成しています。国際産直は、2000年に産直協定を締結し、翌2001年に協議会が設立、それ以降、ホムトンバナナの取り扱いを通じて相互の交流を続けてきました。

現在も、生産者が日本の組合員を、組合員がタイの産地をお互いに訪問するなどしながら、商品にとどまらず、社会や風習、文化などについて相互の理解を深めています。

「平和と友好の宣言」は、戦後70年の節目を迎えるにあたり、日本、タイ両国の立場から、お互いがこれからも「永続的な友人であり続けること」を願って作成しました。互いの尊厳を認め合う人と人とのつながりであることを確認し、平和・善隣・友好に向けて今後も連帯していくことを誓います。

平和と友好の宣言

 私たちはタイ産無農薬栽培ホムトンバナナの生産・消費を通じて交流を続けている協同組合、農民団体、企業です。

 ホムトンバナナを通じて、2000年7月に「タイ・日」産直協定を締結してから今日まで毎年途切れることのない交流を続けています。タイの生産者が日本を訪問し消費者に会い、また日本の生協・消費者がタイを訪問し、実際にバナナの栽培地域に足を運び、それぞれの社会や文化についての理解を深めながら思いを伝え合う、草の根の交流を重ねています。こうした関係を培うことによって私たちはお互いの暮らしを支え合い、なくてはならない存在として、これからも永続的な友人であり続けることを願っています。

 私たちが交流を続けてきた10数年間、世界では多くの地域で内乱や地域紛争が繰り広げられ、平和に暮らしていた多くの人々が家を失い、子や親を失い、兄弟・友人を失っています。

 日本では戦後70年の節目となる今年、戦争・平和の問題について国民的な関心が集まっています。私たちもいま改めて、他国あるいは宗教や思想の異なる他者との間に生じる軋轢を乗り越え、良好な関係を築いていくために必要なのは軍事力ではなく、互いの尊厳を認め合う人と人とのつながりであることを確認します。

 より良い生活と平和のために――。国際協同組合同盟(ICA)で謳われているこの精神を私たちは尊重し、戦争・紛争や貧困のない社会・暮らしを願うすべての人々の心に連帯します。

 平和・善隣・友好を願い、私たちの運動を進めていくことを誓い、ここに「平和・友好の宣言」をします。

2015年8月5日
タイ・パルシステム産直協議会
会長 フーン・プンソムバット
バンラート農業協同組合
組合長 トム プラーイプラチィプ
チュンポン県無農薬栽培ホムトンバナナ生産組合
組合長 アナン パンサウィ
トンカーワット農園経営農民会
理事長 ソムヌック ラックデーチャノン
タムシン農村振興組合
組合長 ダムロン センゲウ
パルシステム生活協同組合連合会
理事長 石田敦史
株式会社ジーピーエス
代表取締役社長 渋澤温之
株式会社パシフィックトレードジャパン
株式会社パンパシフィックフーズコーポレーション
代表取締役社長 山本寛幸