パルシステム生産者・消費者協議会「第24回農法研究会」を開催 「ごはん」の力で身体も産地も元気に
2017年1月25日
パルシステム連合会とパルシステム生産者・消費者協議会は1月18日(水)、東京・千代田区の有楽町朝日ホールで「第24回農法研究会」を開催しました。
産地の現状を報告
農法研究会は生産者が事例を報告し合い、情報を共有することで、パルシステム産直のレベルアップを目的とするものです。79産地148名の生産者、パルシステムグループ関係者171名、合計319名の参加がありました。
開会に際し、パルシステム生産者・消費者協議会(パルシステム生消協)の大津清次代表幹事(無茶々園・愛媛)は「農法研究会はこれまで生産者が取り組む『農法』に焦点をあてることが多かったのですが、昨年はお米が豊作という報告を受けました。また、パルシステムでは予約登録米を含め、米の消費拡大に取り組んでおり、今回のテーマ・講師選定を行いました。お米を作る人と食べる人が共に学びあい理解を深めましょう」とあいさつしました。
お米を食べて燃焼率を上げよう
講演は日本健康食育協会代表理事の柏原幸代さんが登壇し、近年消費が減退しているお米を食べることの効果、スポーツ選手がお米中心の食事で成績もメンタルも強化された事例など、理想的な食生活について説明しました。「燃料の土台となるお米(炭水化物)をしっかり摂って、ビタミン、ミネラルなどの着火材で燃焼させます。軸のお米をしっかり摂ることで燃焼率が高まりお腹からやせていきます」。「組み合わせと食べ方がポイントです。ご飯には大豆をあわせ、おみそ汁はつねにセットで食べてください。お米6割・おかずが4割と、日常的に食べるおかずはシンプルにしたぶん、食材にこだわり、お米とお味噌のランクをあげると理想的な食事になります」と話しました。
ビジョンづくりを改めて考える
産地ビジョン報告では、米産地である農事組合法人庄内協同ファーム(山形)の高橋直之さんより、後継者問題や組合員の高齢化による革新的な技術向上の必要性など、さまざまな課題が挙げられました。
また、地域協同組合無茶々園(愛媛)理事長の宇都宮俊文さんは、産地の課題と目標を述べるとともに、2016年度農林水産祭村づくり部門において天皇杯を受賞した報告を行いました。
生消協のアドバイザーである香取政典さん(佐原農産物供給センター・千葉)は「産直産地の事情が、生消協を立ち上げた1990年から変わってきています。今回作成した産地ビジョンを参考に、いつまでも過去の考え方にとらわれず、世代交代、世代間協力、産地間協力を含め、時代時代にあった対応をしていく必要があります」と総括しました。