「2020年7月豪雨」災害緊急支援募金 助成団体活動報告会を開催

2021年4月22日

パルシステム連合会は、4月8日(木)、東京・新宿区の東新宿本部で「『2020年7月豪雨』災害緊急支援募金」助成団体活動報告会を開催しました。

2020年7月3日に熊本県、九州全域、中部地方で発生した記録的な大雨は、多くの住民をはじめ、パルシステムの産直産地やメーカーにも甚大な被害をもたらしました。パルシステムグループは同年7月中旬より募金活動に取り組み、組合員から寄せられた総額1億4,527万9,493円を、被災地支援を行う11団体、産直産地、取引先、被災自治体へ贈呈しました。

今回は3団体が支援活動や募金の用途を報告し、また熊本県・人吉市長からはビデオメッセージが寄せられました。

熊本県人吉市・松岡隼人市長のビデオメッセージ

あたたかいご支援をいただき誠にありがとうございました。まだまだ道半ばで、今後も1日も早い復旧・復興、治水安全度の向上、命を守る行動を起こすためのしくみづくりを中心に取り組んでいきたいと考えています。引き続きのご支援よろしくお願いします。

熊本県人吉市・松岡隼人市長

直接支援と後方支援の二本立てで 一般社団法人よか隊ネット熊本

熊本地震の経験から直接支援と後方支援2つの軸を設けました。直接支援は現地支援団体と連携し、物資支援や被災者の「心のケア」を目的とした交流支援活動などを実施。交流の場を「お茶どころ」と命名し、支援金でロゴを作り、机、椅子、タープなどを購入しました。コロナ禍ですが、人が集う場づくりは必要と考え各地で開催しました。後方支援は現地で活動する各支援団体へ金銭的に支援し、活動を応援。将来的に地域の社会資源になることをサポートする目的もあります。今後も被災地と末永くつながり、交流会の継続、復興や将来を見据えた「地域づくり」に関わっていきたいと思います。(一般社団法人よか隊ネット熊本 土黒功司さん)

「お茶どころ」でくつろぎ、交流の場に

「命を守る支援」から次の支援へ 特定非営利活動法人AMDA

まず医療支援活動や物資提供を行い、一定落ち着いた後、長引く避難生活を見据え快適に過ごしてもらえるよう鍼灸師や柔道整復師による施術を実施しました。身体の痛みの改善だけでなく、被災当時の話や将来への不安、悩みなどをうかがい、精神面でも支えました。また、人吉市保健所長から、被災がメディア報道されず支援が届いていない相良村の支援要請を受け、村民の身を案じながらも通常業務に追われ対応できずにいた同村の保健師の支援を実施。被災宅を同行訪問し安否確認を行いました。(特定非営利活動法人AMDA 岩尾智子さん)

柔道整復師による施術のようす

エアコンを糸口にアウトリーチ支援 一般社団法人minori

昨今の温暖化でエアコンは命と切り離せないもの。支援金を活用してエアコン設置を進めることができ、支援の要となりました。「エアコン支援をしている」というと、住民の紹介や支援団体を通じて支援の必要がある人に早く知り合え、相談支援の糸口となる関係ができ、話を聞くきっかけになりました。今回、被害が少ない自宅の2階で暮らす高齢者も多かったのですが、訪問しても会えないケースが多々あり、耳が遠くて聞こえづらい、足が悪くて出て来られないなどの状況があることがわかりました。エアコンは、通常のアプローチでなかなか信頼を得られない状況下で、一足飛びに関係性を構築でき、支援につながりにくい人の支援に貢献できたと考えています。(一般社団法人minori 高木聡史さん)

寄付されたエアコンの積込み。支援には寄付などのリサイクル品も活躍

パルシステムでは、これからも引き続き組合員のみなさんとともに、被災された方々や地域を応援していきます。

「2020年7月豪雨」災害緊急支援募金 1億4,527万9,493円が寄せられました 2020年9月8日

「2020年7月豪雨」災害緊急支援募金で贈呈式 熊本県の自治体や支援団体と 2020年9月8日

パルシステムの災害復興支援