茨城県周辺の被災産地を訪問 義援金を贈呈しました

2019年12月26日

12月11日(水)、当会理事長・大信政一が、茨城県周辺の被災産地を訪問し、義援金を贈呈しました。

常総センター

15号と19号両方で被災した「常総センター」では、水が引かず、収穫物がだめになってしまった畑やハウスが壊れるなどの被害がありました。後始末に追われ、この先の2~3月は収入も心配とのこと。生産者からは「自宅が水没していないだけでもまし。もっと被害の大きい産地のために、何ができるかを考えたい」との話も聞かれました。

常総センターの生産者・桜井義男さん(左)に、被害状況をヒアリング。当会理事長・大信(右)

あゆみの会

「あゆみの会」では近くの利根川が氾濫寸前まで増水。19号で半日停電、21号の際は近所の小学校の避難所が満杯という状況だったそうです。農作物は稲刈り前のコシヒカリが水没でダメになったり、里芋が今でも土に埋まったままなど、田んぼと畑両方での被害が出ています。また、籾摺り小屋が飛ばされるなど建物への被害も深刻です。

北浦軍鶏農場

「北浦軍鶏農場」では玉造・鉾田農場の両農場で、鶏舎の屋根が飛んだり、鶏舎のカーテンの稼動部のパイプが破損するなどの建物の被害が出ています。また飼育中の鶏が死んだり、健康を崩したりもしました。当農場はパルシステムへの出荷率は90%、オリジナルの飼料を工夫したり、育て方にこだわっています。「産直だから続けてこられたと思っている。早く立て直していきたい」と代表の下河辺昭二さん。

エコーたまつくり

15号、19号、21号のどの台風でも被害を受けた「エコーたまつくり」は、ハウスが壊滅的な状況。被害はおもにほうれん草と小松菜で、水がなかなか抜けず、被災した畑に定植ができなかったり、牛蒡を掘るのにトラクターが入れないなど、作業が滞っています。「なんとか掘った牛蒡は腐っているなど出荷できないものばかり。その後の霜でだめになった作物もあった」と事務局長の成島智美さん。

エコーたまつくり事務局長の成島さん(右)

くらぶコア(ギルド)

「くらぶコア(ギルド)」では、ハウスの25棟の約15棟が骨組みから倒壊してしまいました。代表取締役の五十野和樹さんは「今後同規模の台風は必ず来るので、建て直しは慎重に検討中。何がベストなのか」と話していました。作物は葉物の被害が大きいようです。

くらぶコア代表・五十野さん(右)

ギルド(鶏卵)

「ギルド」では、千葉県旭市の生産者4名が被災し、鶏舎の中央の屋根が潰れました。電気だけでなく水も止まり、近所から発電機を借りてしのいだ生産者もいました。「鶏たちは水不足や台風経験によるショックもあったのか、卵が小さくなる、産む個数が減るなど、量と質の低下が続きました」と代表取締役の小田弥生さんは話しました。

葉菜野果産直

生産物の99%をパルシステムに出荷している「葉菜野果産直」では、ハウスが潰れたり、葉物野菜の多くが出荷できなくなるなどの被害がありました。その後の日照不足の被害も相当あるとのこと。代表理事の井川博之さんによると「牛蒡、人参が長雨でダメになった影響は大きい。回復には時間がかかりそうです」とのことでした。

葉菜野果産直の生産者のみなさんと

パルシステムグループでは、今後も物的、人的な支援を通じ、被災した地域の復旧支援に取り組んでいきます。

パルシステムの災害復興支援