パルシステム生消協が青年農業者交流会を開催 「産直の未来」を意見交換

2019年11月11日

パルシステム生産者・消費者協議会は2019年11月7日(木)~8日(金)、青年農業者交流会を開催しました。全国の産直産地から生産者が集まり、今後のくらしについて意見交換し、組合員と交流しました。

会場には30産地の生産者が

「ともに成長しあえる関係を作りたい」

パルシステム生産者・消費者協議会(生消協)は、パルシステムの生産者と組合員がともに協議し、自主的に活動する場です。青年農業者交流会は、パルシステムの産直産地の今後を担う若手農業者の学習・交流のために設けられています。今年は全国各地から30産地63名の生産者が集まりました。

1日目は東京・千代田区の連合会館にて、学習会を行いました。冒頭、生消協の大津清次代表幹事(愛媛・無茶々園)があいさつし、台風で被災した産地を見舞いつつ「災害を前提に生産を準備する時代になりました。産直の価値が平準化するなか、若い世代の今後を一緒に考えたい」と投げかけました。生消協幹事の坂入清史さん(茨城・八千代産直)は、開催主旨について「パルシステムは物を売るだけの場所でなく、人と人とがつながる場所だと思っています。生産者と消費者がともに成長しあえる関係を作りたい」と説明しました。

報告するささかみの生産者・渡辺さん

この日は、2020年にパルシステムグループが、前身となる地域生協の誕生から50周年、連合会法人化30周年を迎えるにあたって、パルシステム連合会の若森資朗顧問(元理事長)が草創期からを振り返り、講演しました。「運動が事業を創り、事業が運動を創る」を念頭に、試行錯誤しながら歩んできたことに触れつつ、産直(商品)事業については「たとえば農薬削減などもそうですが、ニッチを意識した事業なのではなく、『自然との共生』といったメッセージを商品に込めて、私たちの主張が社会の標準になるように取り組んできました。産直を通して、安心・安全から共生や地域再生をめざす姿勢はこれからも不変」と、会場の生産者たちを励ましました。

グループワークで「これから」を模索

続いて生消協アドバイザーの谷口吉光秋田県立大学教授が進行し、これからの産直事業について、組合員・生協職員も混じってグループワークを行いました。新潟・ささかみ農業協同組合の生産者・渡辺拓さんが代表して報告し「後継者不足や経営難など生産者が抱える悩みと、消費者の今の思いを伝え会い交流する場がもっと必要だと思いました。一緒に野菜づくりをするなど、新しい試みも追及していければ」と提起し、今後を展望しました。

翌8日(金)は各会員生協を生産者が訪問し、産地の食材を使った料理やBBQ交流会など、組合員との交流が行われました。

パルシステム生産者・消費者協議会