西日本豪雨緊急支援募金 7団体の活動報告会を開催 連携やつながりを現場から学ぶ
2019年2月5日
西日本豪雨緊急支援募金における被災地支援団体7団体の活動報告会を12月10日(月)、パルシステム連合会・東新宿本部にて開催し、パルシステムグループ役職員51人が参加しました。
被災地のさまざまなニーズに対応
パルシステムグループで災害直後から取り組んだ緊急支援募金には、組合員のみなさんから1億3,897万998円が寄せられました。そのうち35,230,000円を、会員生協からの推薦及びパルシステム連合会が申請を受け付けた7団体に、被災地支援活動費として贈呈しました。今回、その団体に支援内容や活動のようす、支援金の使途などについて報告いただきました。
開会にあたり、パルシステム連合会の石田敦史理事長が「災害直後すぐに募金を開始し、1億円は義援金として各県に贈り、残りは支援金として7団体の活動費の一部にしていただきました。この報告会は活動の生の声を組合員のみなさんに伝え、『役に立った』ということを実感できると思います」とあいさつしました。
7団体からは、活動内容や支援金の使途、現地の状況などの報告がありました。コミュニティ形成の支援、保健医療や地域医療支援、支援の薄い在宅避難者への対応など、各団体がいろいろなニーズを拾って対応したことがわかりました。
【ピースボート災害ボランティアセンター】
岡山県倉敷市真備町で清掃活動、災害ボランティアセンターや避難所の運営サポート、コミュニティ形成サポートなどに従事。ここは地元住民が多く戻りたいという思いが強い。「ただいま」と言える日を目指し交流祭なども企画。支援の届かない自宅避難者に支援でマットレスを購入しお届け。
【シャンティ国際ボランティア会】
交通が不便で支援団体が入っていない愛媛県南予地区で活動。物資の配布、路上カフェ、避難所でサロン運営などでヒヤリングを行う。地元住民と足湯や、お坊さんと連携し子ども対象の日帰りバスツアー、流された仏壇や仏様の供養などの相談も受け付け。
【難民を助ける会(AAR JAPAN)】
作業所、地域活動支援センター運営、障碍児のための放課後デイサービス運営など、障がい者福祉施設の復旧支援に従事。パソコンやプリンター、送迎の車、自転車、おもちゃ、冷蔵庫などをパルシステムの支援を活用し購入。
【アムダ】
総社市と災害協力協定があり、対策本部で自治体や医師会といっしょに活動。医療機関なので被災者やボランティアたちも含め支援活動。地元のかかりつけ医と被災者を結びつけることが、なによりも住民の安心や町の復興につながると考え、保険診療再開を目指した。
【ADRA JAPAN】
当初報道されず支援のない広島県三原市、呉市、坂町、熊野町を支援。在宅被災者への物資配布を機に在宅調査を行い、行政に情報共有。このあと行政で在宅被災者を公式訪問するプロジェクトチームが作られ戸別訪問調査が開始された。現地での突発的な要望をパルの寄付で対応し配布した。
【ピースウインズ・ジャパン】
真備町で発災直後にレスキュー活動―真備記念病院からヘリや2台の水陸両用車とボート1台で患者さんを緊急搬送活動。被災しすべて不能になった病院にかわり夜間にも診療。被災した病院の再開支援や医療機器や診療に必要な機材の提供も行った。
【あいあいねっと】
フードバンク活動を基幹にまちづくり、地域の健康づくりなどを推進。申請が承認されたのが遅かったこともあり、できるだけ県内メーカーが製造した日常品の詰め合わせを訪問してお届け。地域を元気したいと企画された秋祭に、子どもたちに配るお菓子の詰め合わせの支援。
活動団体から「つながり」を学ぶ
パルシステム連合会の吉中由紀副理事長(パルシステム神奈川ゆめコープ理事長)は、「甚大な災害を前にすると、無力や絶望を感じますが、現場での報告をうかがい、みんなで力をあわせることで少しでも力になれるとわかりました。これからも活動団体を通じて、連携やつながりを学んでいきたいと思います」とまとめました。
<配分先及び配分額>
一般社団法人 ピースボート災害ボランティアセンター 12,500,000円
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会 7,500,000円
特定非営利法人 難民を助ける会(AAR JAPAN) 4,300,000円
特定非営利活動法人 アムダ 4,000,000円
特定非営利活動法人ADRA JAPAN 3,400,000円
特定非営利活動法人 ピースウィンズ・ジャパン 2,500,000円
あいあいねっと(社会福祉法人 正仁会) 1,030,000円
合計金額 35,230,000円