さらなる地域活動の発展とよりよい社会をめざして グループ全体224の助成団体が取り組みを共有

2018年1月11日

パルシステム連合会は、昨年12月18日(月)、東京・千代田区のアルカディア市ヶ谷私学会館で「パルシステムグループ助成金」合同報告・交流会を初めて開催しました。各会員生協からそれぞれの助成の特徴やしくみ、および助成を受けた団体の代表が助成金活用の内容や取り組みを報告しました。

パルシステムグループは、「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」という理念実現に向け、各会員生協で市民活動への助成制度をそれぞれ設けています。2016年度は合計224団体へ総額5,147万円の助成金が贈呈され、それは草の根の活動応援や地域のつながりづくりにも広がっています。

会員生協ごとに開催されている報告・交流会ですが、今回初めてグループ全体で開催。それぞれの組織が積み重ねてきた助成実績や、各助成団体の取り組みの情報共有により、市民活動への助成活動をさらに活性化し発展させていくために、合同の開催としました。

報告会に先立ち、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長の赤石千衣子さんが「持続可能な非営利活動の運営と生協に期待する連携・協同のかたち」というテーマで講演しました。赤石さんは「運営体制が十分整っていない団体でも、共感しながら資金を提供し、チャンスを与えています。とても心強く、ありがたい制度だと思っています。今後は助成支援だけでなく、さまざまな社会問題に対し『何が原因なのか、根本的な問題なのか』をより深く考えられる基盤をいっしょに作っていけたら」と期待しました。

生協の枠を越え、さまざまな団体の成果や課題を共有

6つの会員生協とその助成団体、およびパルシステム連合会とパルシステム共済連から報告がありました。

それぞれの多種多様な取り組み、成果や悩みなども出され、参加者は興味深く聞き入っていました。

活動を深めるため、あらたに地域住民に知る機会や理解の場を作っている団体、助成団体と組合員との連携が進み、ともに食のセーフティーネットを県内で拡充していきたいという団体、助成を受けて活動を広げ、経済産業省の環境コミュニティビジネスのモデル事業に選ばれた団体の報告もありました。一方、助成回数が限られ支援が全うできないという悩みには、別の制度をあらたに設けたという報告、また助成の継続に組合員のカンパでの応援のしくみを作った例なども会員生協から報告されました。

生協の存在意義をあらためて自覚

報告会のあとの交流会でパルシステム連合会の吉中由紀副理事長(パルシステム神奈川ゆめコープ理事長)があいさつし、「今年度スタートしたパルシステム連合会の第8期中期計画では、『組合員活動を活性化させて、パルシステムの事業と運動に共感して参加する人を広めます』を基本方針の中心として位置づけました。これは地域のなかで活動する人がいてこそできることです。地域団体の人たちとともにやっていかなければいけないということが今日の報告でもはっきりわかりました。全体で集まり実践をみんなで共有することは、生活協同組合という私たちの存在を自覚できた機会になったと思います。そして、もっと社会から期待される生協にならなくてはという思いが深まったと思います」と述べました。

最後にパルシステム連合会の石田敦史理事長は、「パルシステムを通じてさらにいろいろなネットワークが広がっていることは非常に私どもの喜びです。今回は初めての企画ですが、来年もさらに充実したものを開催したい」とまとめました。

報告団体(報告順、カッコ内は活用した助成制度)

認定特定非営利活動法人自立生活サポートセンター・もやい(パルシステム東京「市民活動助成基金」)
フードバンクちば(パルシステム千葉「パルシステム千葉コミュニティ活動助成基金」)
特定非営利活動法人フードバンク茨城(パルシステム茨城「くらし活動助成基金」)
ユニバーサル絵本ライブラリーユニリーフ(パルシステム神奈川ゆめコープ「市民活動応援プログラム市民活動支援金」)
郡山の子ども達と遊ぶ会(パルシステム埼玉「東日本大震災復興支援助成金」)
認定特定非営利活動法人スペースふう(パルシステム山梨「市民活動助成基金」)

パルシステムグループ助成金一覧(PDF)※2017年3月末まで実施分

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